2011/4/28 木曜日
FMではもう長いこと、575の投稿のコーナーをやっているのですが、4月から相方パーソナリティが生まれも育ちも高崎の女子アナになったということで「上州弁で575」を始めました。メールの数も「絲山のキャッチコピー」「暖房器具で575」以来のすごい数で、中身もレベルの高いコアな方言ネタばかりで、いいぞと思ってちょっと思い上がってました。
それがひょんなことからBSN新潟放送の「今すぐ使える新潟弁」のコーナーを聞いて、あまりの面白さに爆笑、悶絶。勝ち負けで言ったらコールド負け。ウチの上州弁はポッドキャストでは聞けませんが、新潟弁は聞けます。他局ですがおすすめします。
なんかめらめらと闘争心かき立てられましたよ。あっちのパーソナリティには逆立ちしたってかなわないが、ウチはリスナーがなっからおもしれーから、まーだいけるんじゃねー? とか。断られるだろーけどいつか対決してやんべ、とか。
今日は6月売り新潮掲載の「不愉快な本の続編」の仕上げを続けます。編集者の言葉を借りてどんな小説かちょっとだけ紹介すると、「『金貸しが趣味の変態のヒモ野郎』が主人公の小説が過去にあっただろうか?」という内容です。ですので、くれぐれもイヤな人は読まないようにお願いします。後から文句とか絶対に言わないでください。ただ、読まない人には悪いけど純文学としてのクオリティは高いよ。
2011/4/27 水曜日
昨日一日ひきこもってのんびりしたので、元気横溢。
今日からは「僕は会社には行きませんが、GW中に仕上げていただけるってことでいいんですね」と言われている新潮の小説を再開しなくては。例年GWはもめますが、今年はちゃんと連絡がつくそうです。よかった。(あれ? 当初締切10日じゃなかったっけ)
午後遅めに片品訪問。自慢とか偽善とか言われるかもしれませんが、ピンポイントで文化の出前(本、CD、DVDのご用聞き、あとは手前味噌なラジオの宣伝も)をやってます。友人たちの協力もあり、心強いです。しかし滞在が1ヶ月以上となり、基礎化粧品やクリームが不足してきてるんじゃないですか? と、親しくなった宿で聞いたら、福島美人さんたちからメーカー指定、型番指定でたくさんリクエストもらえました。ジェンダーを超えたワタクシが言うのもなんだけど、女性ってドンピシャの「これ!」っていうクリームや化粧水じゃないと、しっくりこないもんですよ。イイモノは別として、中途半端なお仕着せは、どうでもいい作家の本を人からもらうくらい「うーん」って感じなんですよ。そういう意味では化粧も文化なんだろうなあ。しかし、ワタクシは先日も温泉で「お客様、そちらは女湯ですよっ!」と言われ、高速のパーキングのトイレで手を洗っていたら、後から入ってきた女性が(男トイレ? と)慌てて出ていきました。なんなら今すぐここで脱ぎますか!? と思った時期もあったけど、もう慣れたよ。
2011/4/26 火曜日
毎日新聞をやめて東京新聞に変えたのは去年の初夏だったか。ロナルド・ドーア氏をはじめとする外部識者のコラム類が充実して面白く、新聞小説の親鸞も楽しみだったんだけれど、残念なことに東京新聞では県内のことが全くわからず、さっぱり世間話についていけないので、世論に屈するかたちで上毛新聞を取ることにした。決して大波小波で変な批評されたり、文芸時評で気持ちいいくらいキレイに無視されているからではありません。
他県の人のために解説すれば、上毛新聞の薄さは全国紙の夕刊に広告チラシ挟んだくらいのイメージです。(もともとどんな新聞でも、群馬県には夕刊は存在しません 追記:読売はあるがとっている人がほとんどいないとの情報あり。)上毛は、「どこそこでさい銭泥棒があった」ということが大見出しになるほど、県内、町内のことはすばらしくよくわかるんだが、世界のことはわからないので日経新聞も取る事にしました。震災後のネットの記事を見比べて、日経がいいかもしれないと思ったので。
「親鸞〜激動編」とはしばしのお別れです。単行本になったら絶対読むぞ。
順番は正しくないと思うけれど、春から初夏にかけて私のまわりで起きること。
庭の草ぼーぼー(既になりつつある)
湿度が上がり、空気中の水蒸気で山が見えなくなり、寂しくなる。
人間と一緒に移動する蚊柱とあちこちで遭遇。大変に鬱陶しい。
アオガエル大発生。新宿や渋谷の人ごみくらいのカエルごみ。夜の大合唱が夏まで続く。犬がカエルにダイブするので散歩の時間がムダに長くなる。
犬の冬毛が抜ける。コロコロ大活躍。
さるすべりの花が咲く。
少し暑い日が増えて来た頃、ツバメが帰って来る。近所の方々が「うちも来る」「うちも毎年来る」と言っておられた。ツバメの方が人間より子だくさんなので、一時的に町内の人口よりツバメの数の方が多くなる。
雷様到来。
今思いつくのはそんな感じです。今日は一日ひきこもります。メールはいいけど人と会ったり喋ったりしたくないのです。
2011/4/25 月曜日
喪主様への挨拶、隣保班の方(私入れて9軒述べ12名がお手伝いをしました)への式場からのお礼お届け、挨拶が全て終わり、足掛け四日間の葬儀に関する班長業務終了。
今日は法政の講義の日。起きた時点で、学生だったら休みたいくらい疲れていた。しかし教員が休むわけにはいかない。私の父は講義の直前に行ったトイレでズボンのチャックが壊れてそのまま休講にして帰って来たことがありますが。
本日の講義内容はインタビュー実習(1)。全3回のうちの最初のインタビュー実習を「記者会見方式」で行った。ラジオやってるせいか「学生ってまじめだなあ」と妙な感想を持ちました。他のメンバーから刺激を受けた質問も多くあり、さらに深く考えるきっかけとなるいい質問もあった。次回までに今日のインタビューのまとめ(記事的なもの)を全員に書いてもらい、私が持ち帰って赤ペンを入れて返却、今後の課題やいいところ悪いところを講義で話すことになります。
今日の講義の終わりはFM風にかっこ良くシメて学生から拍手までもらったのに(芸人か私は)、最後の最後で「失礼します」と言って教室を出てしまった。これだからシロートは。
帰りの新幹線に乗って、大宮、熊谷は記憶あったのですが……。トンネルを抜けるとそこは上毛高原駅(略してJK)だった。酒も飲んでないのに寝過ごしたのは初めて。アタマの底が白くなった。
明日は仕事休ませてください。ほんとに休ませてください。限界超えました。無理ったら無理です。お願いします。
2011/4/23 土曜日
そこで生まれ育った人だったら押しつけに感じられてイヤなことでも、自分から好きで住んだ土地だと受け容れられることもあります。まーず外国なんか行ったらそうすらぃねえ。
その意味では都会に出て行く人も、私や近所の方のようによそから移り住んだ人も自分で選んだという意味では同じです。だから東京が自由で地方は不自由ってのは実は違うと思うのです。群馬出身者と言っても、高校までしかいなかった方と今でも住んでいる方は生活の体験が違いますし、同じように私は学生時代までの東京しかしらないので。
「作家なのに班長引き受けてくれるかしら」とお隣のおばあちゃんんは心配してくれたそうだけど「中学生の部活だったら、自分からすすんで入った部ですからグランド整備とか部室の掃除も喜んでやりますよね」と言っていて、あれっと思った。生活は部活かよ?
しきたりというものは、本当に細かいし少し地域が離れれば違うし、もちろん時代に応じて変わるし、聞いていると面倒だけど、案外、平等という面では議会制民主主義よりも理にかなったところもあって(全てじゃないですよ)目から鱗が落ちるような経験をしています。メリットデメリットではなく、納得、折り合い、のかたちなのかもしれません。区長さんなんかそこらの政治家よりずっと「徳」があるように思っていますが、それも選挙ではないし、報酬のない世界だからかもしれません。
固いこと言いましたが、お清めの席で「絲的サバイバル」や「ばかもの」が話題になるのは珍しくて不思議です。一方で私如きだから勤まりますが、(何度もお名前拝借して申し訳ないけれど)村上龍さんが葬式の受付に立っておられたら、それはそれで会葬に来られた方もやりにくいかもしれません。
隣組で不幸があり、昨夜は葬儀の受付等の協力を班の方一軒一軒にお願いして回りました。前班長がいろいろな確認をして下さっただけでなく、わざわざ一緒に回ってくださいました。夜間の訪問にも関わらず、班の皆さんが快く受けてくださってありがたかったです。小さなお子さんがいるお家も多いのに本当に頭が下がります。今日明日は葬儀の受付に行ってきます。あと仲良しのお隣のおばあちゃんの送迎も、いつもより丁寧な運転を心がけますよ。
都会やアパート暮らしの論理とは違うのですが、好きでここに来た以上いろいろ教えていただきながら覚えていきたいと思っています。いい年して本当に何も知りません。今は質問ばかりで、意見など持つのはずっと先のことと思っています。
群像新人賞の選評なんてめちゃめちゃ横柄で、講義では先輩社員みたいで、ラジオでは上州弁べらべらですが、町内のことでは全くの初心者なので誰も知らないほど腰が低いっす。別人のようだと思われるかもしれませんがご容赦を。
多分これで喉は治らないまま来週の講義に突入だなぁ。
2011/4/22 金曜日
喉をおかしくしてから手術後と同じ反応が出る。食べた瞬間の痛みと大量の寝汗。こっちは忘れてたのに神経が変に記憶しちゃってるのか、原因違うんだよ、風邪なんだよと言ってきかせたい。
そして5日連続で悪夢にうなされてる。結婚したけど全然嬉しくないとか、結婚したのに全く家に帰ってないという夢ばかり。夢くらい、頭髪に悩む繊細でセクシーなイケメンが出てくりゃいーのに、ちっとも好みのタイプが出てこないのはなぜだ。
今日は2ヶ月ぶりの立川の精神科通院。禿先生は南相馬市の避難所を回られたとのこと。私には「今回の震災は時間が長くかかります。火事場のバカ力でなんとかなるものじゃないのだから、日常の範囲で続けられることをやるように」。そして「まずその声を治してからね」。ほんと、先生の言うとおりだ。テンションが上がった時期に抗鬱剤を減らしたのは正解、さらに残りを2日に1錠に調整して様子を見るようにとのこと。
関越のドライブも久しぶり。行きは、北関東道が出来た影響で宇都宮ナンバーが多くてびっくり。群馬へようこそ。Nシステムとオービス間違えてブレーキ踏むなよ。帰りは足立ナンバーのクラウンのとっつぁんが遊んでくれた。クーペにかまってくれんのは嬉しいけど、追い越し車線で金歯食いしばるのはあんまりクールじゃねぇなあ。
2011/4/21 木曜日
一昨日は結局一日中寝ていました。微熱があったのかなんなのか、変な寝汗かいて起きて、また寝てっていう感じでした。仕事もできなかった。
昨日はFM。何人もの方がすすめてくれた蜂蜜をごくごく飲んで(たしかに効きますね!)、ひどい声だけど行きました。オンエア中はなんとかがんばれましたが、2時間番組終わったら完全に喉がつぶれて「あいうえお」と言おうとしても「あ…………ぉ」としか出ないくらい。そんな私に心配のメールをくれるのではなく、思い切りイジッてくれるリスナー多数、くやしいけど好きだよおめーら。
セレクションは上田正樹と有山淳二「かわいい女と呼ばれたい」、その他選曲はXTC「マイ・バード・パフォームズ」、ルー・リード「アイ・ラブ・ユー・スザンヌ」、エンディングはロビン・ヒッチコック「ファンキータウン」。
おすすめ本に新潮CDの「グスコーブドリの伝記」を紹介しました。今はそんな怖いもの読みたくないという人もいると思う、もちろんそういう方は読まなくて(聴かなくて)かまいません、ということを言った上で、それでも紹介する理由を言いました。今、ショックを受け、不安な思いをしている子供たちのなかから、今後必ずグスコーブドリのようにすばらしい科学者が出てくると思う、そのときに彼らがブドリのように命を賭けなくていいように、私たちは社会全体で支えなければならない、そういうしくみを作っていかなければならない、そんなことをお話しました。
申し訳ないけれど、今日のインタビュー2件はキャンセルしました。
2011/4/19 火曜日
昨日の講義は、前期の作品研究の決定と、発表の仕方、次回講義の「記者会見方式インタビュー」のやり方、考え方など。研究発表も、実習も、とにかく前期のうちはむしろ大失敗するつもりでダイナミックな考察、アプローチをして欲しいことを話しました。例えば宇宙科学の理論などをイメージして、手堅くまとめるのではなく思いきった発想をした方が力がつくと私は考えています。まだ正式の履修登録が届いていないのだけど、全部で13〜15名という院としてはかなり多い人数の全員で議論し、体験を共有して実力をつけた上で、後期には個性を生かした新しい研究成果を出すことを目標にしたいです。学生はとても意欲的で、雰囲気もいいので、私も毎週が楽しみです。
その後「法政文芸」のインタビュー。こちらは学部生からのインタビューを受ける。
これだけで喉が完全につぶれてしまい、声が出ない。まさか木曜日に始まっ不調をここまで引きずるとは。明日はFMの生放送がある。5年間でこんな事態は初めて。本気でやばい。
お茶でうがいして、マフラーして、明日の昼まで誰とも話しません。(と言った端からピンポンが鳴り「後援会入りませんか」。「ごめんなさい」と断る私の声は壊れた楽器です)