Diary

書くな

10月くらいからよく行っていたバーで、書くなと店の人に言われた。俺は尻をかいていたわけでもマスをかいていたわけでもない。よくよく理由を聞いてみたけれど「変だ」とか「外でちゃんとした物が書けるわけがない」とか返ってくる返事は支離滅裂だった。とにかく店の人の気に障るのだから仕方がない。書くのを我慢するより行くのをやめた方が正解だ。自分のプライオリティの問題だ。
「もうここには来ないかもしれません」と俺は言った。


ミルが来た

誕生日祝いに自分で頼んでおいたコーヒーミルが来た。思ったよりごつい。早速フレンチローストにしてもらった豆を投入してごりごりやる。多分これ、一人分だからお湯が湧くまでちょうどいいんで、4人分も5人分もまとめてやっていたら飽きるかもしれないなと推測する。
そうやって入れたコーヒーはすごく美味しかった。鼻から嗅ぐ香りだけじゃなくて口のなかでふわーっと香りが立つ感じ。私の生活にひとつしあわせがやってきた。


買い食い

子供の頃、買い食いは絶対禁止だった。でも子供にとって社会とかつきあいというのはとても大事なものだったからたまに友達の誘いを断れず、駄菓子屋に行った。なぜか必ずばれて叩かれた。自分の親は叩くということは滅多にしなかったからよく覚えている。それが今じゃ一人で飲み歩いてるんだから親の躾ってのも考えものだ。(今日、親がどこぞから駄菓子を「懐かしいでしょ」なんて言われて貰ってきて急に思い出した。親は全く記憶にないと言うが本当だ)
あの時代、小学校2年のときはクラスでストライキをやったことがある、4年のときは環境汚染はデモ行進で止まると思っていた奴が一番多かった。泉谷が春夏秋冬を歌っていた。大学に行ったらまたストだのセクトだの言ってて古くさくてびっくりしたんだが。


お姉さんのバッグ

糸山のお姉さんから黒いバッグをいただいた。(H26 W27 D10)ある日の中身 
iBookのコンセント、ケーブル
CDウォークマン
単三電池二本
薬(10種21日分)
使い捨てカメラ
化粧ポーチ
手帳
原稿(30枚、40枚の二種類)
煙草(セブンスター二箱)
ペン3本
パスネット、バスカード、イオカード
ハンカチ
ティッシュ
財布
名刺入れ
携帯

これだけ入れて豚カバンにならないのは凄い。ジッパー付きポケットがあちこちにあって使いやすい。GFFというブランドで、思わずAGF(味の素ゼネラルフーズ)を思い浮かべてしまった私はリアルタイムバブル女失格である。(答:ブランドはフェレ)


蒲田に住んで、水道の水がまずくない。飲み屋に行ってもそのまま水道水をチェイサーで飲める。世田谷じゃ考えられないことだ。実家の水は泥というかナマズ臭い。とても飲めない。どっちも高架水槽は使わず直接管から来ているから条件は変わらない。水源が違うのかと思って両方の水道局に電話して根掘り葉掘り聞いてみた。しかし、どっちも朝霞浄水場メインにあとは美里などのブレンド、要は利根川の川下の水なのだ。どっちも不味いに決まってるはずなのになんでこんなに味が違うのかわからない。私の舌がいい加減なのか、明日500のペットボトルに水道水を詰めて持って帰って利き水をしてみよう。
【利き水の結果】
蒲田の水と世田谷の水をコップに入れて飲んでみた、母親にもつきあわせた。どっちがどっちと言わなくてもはっきりわかった。世田谷の水は泥臭くて苦い。不思議だ。


物が書ける店

結局ここに来た。美味しいコーヒーを飲んで心がほぐれるのを感じた。
地上には常に宇宙から細かい粒子かなにかが降り注いでいると何かで読んだ、非科学的だが物が書ける店というのは着想や会話が通常の5倍も10倍も降り注いでいる。誰のものだかどの物語かもわからない会話を書き留めながらあたしは初雪を見上げる気持ちになる。


ロフトは何をする人ぞ

俺の誕生日も忘れていたオンナは昨日も飲みすぎたらしい。散々御託を並べたあげく「帰ル」と呟きながら眠ってしまった。まだ夜9時じゃんよ、飲もうと思って楽しみにしてた俺は仕方ない、仕事だ。ソフトボーイズをかけて、前に書いた小説をいじる。やけにはかどる、これはこれでいいのか。一段落したらジントニックを飲もう。


さしおり

it’s only talk 完結。もういいだろうと思った。さしおり、というのは熊本弁で「とりあえず」という意味。しばらくしてもう一度だけ直しを入れるかもしれないけれど今はこれでいいや。長かった、書いていて面白かった。
はい、次いってみよー。(ドリフの大道具片づけの音楽が頭の中で鳴っている)


誕生日なので

寝坊した。揚物を食べた。近所の豆屋でコーヒーミルを注文した。昼寝した。少し頭が痛いけれど飲みに行く。
物の価値がわからない日というのはある。そういう日は書かないで寝ていた方がいい。天がくれた休日だと思った方がいい。客の来ない店をしのいでいくのと変わらない。


東京記念

大井競馬場に行ってきた。大森からは無料のバスが出ていた。なんていうか、くすんだ雰囲気の人が多くて、特に帰りはマイナスの空気が強く漂っていた。流行りのマイナスイオンにあたりたい奴は乗ってみることをおすすめする。ひどく疲れるよ。
博才がないのはしっていたが、ほんとに全くかすりもしなかった。キレイさっぱり一万円持っていかれた。いや、一応名目はあったのよ、次の小説で地方競馬のエピソードを入れたいと思っているから、いいわけがましいが。


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