Diary

雪のあと、あたたかくなってから隣に生息する野生のキジのロミオが鳴くようになった。寝室の窓の下で恋の歌を歌うからロミオと呼んでいる。3.11のあとはずいぶん騒いだ。まだ今年も生きていた。
 
最終回疲れか、大雪疲れか、昨日はもう何もする気がしなくて、寝てました。
夕方犬を放したら、茶色がちょっと距離を置いて座って「あぁ、こりゃ相当荒んでるねえ」という顔をした。私はため息をついて返事した。牛もしばらく距離を置いて白目を見せながらギロギロ観察していたが、やがて思い立って「荒んでるなら舐めますよ!」と寄ってきた。私とちがってこいつらは空気が読める。そして空気が読めない私になんとか伝えようとしてくる。
 
今日はかなり回復した。散歩の途中で私が珍しい米軍ヘリを見上げている間も、犬は機嫌よくニコニコしていた。あとで画像検索してやはりCH-53らしいとわかったけれど、正面より下から見る方がかっこいい。でも助けてもらうような事態はできることなら発生しない方がいい。あの大雪のときはそんなことも考えたのだ。


昨日、離陸最終回の最後のゲラの直しを終えた。これから新潮の新連載「薄情」を書いていく予定。
 
庭の雪がなくなってきて、犬どもも昨日あたりから元のねぐらのあたりを嗅いでまわっていたので、今日から庭暮らしに戻しました。特に不平はない様子でごろごろしています。こちらも安心して出かけられるのでありがたい。
 

 


やっと外出出来るようになって、行き合う人がみんな「いやー大変なことでしたね」と言う(「おおごとしたね」の標準語訳でそういう文になるのかと思う)。それぞれ苦労や損害があったのに「次は100年先だから、いねーから」と笑う。このあたりがが群馬のひとらしいなあと思う。
 
私の家は北側の屋根の雪がまだどかどか落ちるので近寄れないけれど、被害は雨樋と裏のフェンスが雪の重みで壊れたくらいで済みました。
スーパーに行って、ものが「ある」というだけでほっとします。日頃野菜のことでは県内産が美味しくてすっかり思い上がっていましたが、今は千葉や高知や佐賀の野菜に感謝しています。
 
普段は一週間やそこら、ひとと全く喋らないこともあるんだけれど、今回は出かけられなかったのが一番つらかった。池波正太郎の本を読んだら面白かったけれど、「潜伏」とか「謹慎」とか「酒」が多くて参った。この間、けっこう本は読みました。


昨日はエフエム。高崎までバス、高崎から両毛線で前橋まで、前橋から徒歩、いつもは車で30分だが昨日は2時間以上かかった。帰りはなんと、用事で前橋に向かっていた友人がラジオを聞いていて、軽トラで送ってくれた。とてもありがたかった。
 
オンエア曲と本は、4時op シャ・ラ・ラ・ラ・リー/スモールフェイセス、セレクション 小さな恋のメロディ/ブランキー・ジェット・シティ、おすすめ本「さかなをたべる」絵ともながたろ・文なかのひろみ・まつざわせいじ、5時op ジェット/ポール・マッカートニー&ザ・ウィングス、5時ed/トラヴェリング 宇多田ヒカル
 
今日は文藝の短い原稿を仕上げて送付。
軒から落ちる雪で雨樋が外れた。犬の居場所の再建を試みるも、屋根の雪がどかどか落ちてきて危険なので断念。雪に囲まれた露天風呂状の泥沼を一つ作っただけに終わる。
 
一週間経って、まだ裏道では車のすれ違いも出来ないし、朝晩は凍結する。群馬南部では誰も経験したことがない状況からなかなか元の生活に戻ることができなくて、疲れやストレスを感じているひとも多い。私も早く「不要不急の外出」で気晴らししたいです。


上毛新聞「街道を行ぐ」は、今月休載となりました。金曜の取材を今日に延期したのですが、県道の通行止めや積雪・凍結で、まだ取材の場所が「とても近づけない」という状況のためです。県内で楽しみにしていてくれた方、すみません。なお次回3月が最終回です。
 
歩道なんかと同じで、庭にはまだ30センチ以上の雪が残っている。軒下はびしょびしょで居場所がないので犬どもは五日目のベランダ暮らし。ごろごろしているだけですが。
さっき、離陸の最終回を書き終わったのでともに喜びました。
このあとは文藝のコラム書きます。
 
久しぶりにスーパーへ。長靴とリュックで歩いて行きました(正解だった、帰りに大型がスタックして通れなくなっていた)。地元の野菜と豚、牛肉は少しあったけれど、あとはすっからかん。でも、この大変ななか運んでくれたひとに頭が下がる思い。
道路はまだどこも大渋滞。明日のエフエムは公共交通機関で来るように言われたけれど、乗りたいバスは復活してない。遠回りも考えます。


上越新幹線は運転再開したけれど、まだ県内の鉄道やバス、タクシーは多くが運休している。高速は通行止め、国道も大渋滞。停電しているところもたくさんあるし、これから物流の影響で物資が品薄になっていくのが心配。新聞は二日間来ていない。明日も多分無理でしょう。
晴れたところで大して雪は解けないので獣道を作った。あとで犬を連れて町内の様子を見に行ってきます。雪が深すぎるので車はしばらく出せないと思う。来週の予定を考えると頭が痛いです。
山梨や秩父の方々も大変な思いをされていることと思います。お互い、怪我したりしないよう気をつけていきましょう。無理されませんように。
 
離陸の原稿を書き上げなければならないが、災害といってもいいこの状況のなかで、いろいろなことが気になって集中が続かない。午後から文春と電話打ち合わせする予定。


前橋72センチ※

昨日は上毛取材の予定だったんだけど、朝から雪がかなり降っていて写真も撮れないし見学にも支障があるので中止・延期となった。今日は、先週の雪で延期になった文春来群の予定だったがこれも中止。
 
積雪は前橋で72センチ※だったらしい。犬は朝4時に放した。今はもっぱらベランダででうろうろしたり、寝たり、家のなかを覗いたり、お互いにちょっかいかけたりしている。アルファは雪が積もってハイエースみたいになってました。
4回雪かきをしたけれど、車が出る道筋をつけるのが精一杯。どこにも行けませんが、食べ物も灯油も十分あるので大丈夫です。昨日タバコ買っておいてよかった。

追記)最終的に73センチだったようです。


犬と車の近況

都内より雪は深いんだけれど(35センチくらい?)、それでも茶色は跳ねるようにして雪のなかを歩く。牛は断固として路面が出ているところを歩く。
昨日解けてじゃぶじゃぶになっていた路面が凍って今朝はいたるところ、つるっつるでした。散歩に出るとき急発進しようとした茶色がこけました。牛も途中でちょっと滑っていました。爪あり四駆の犬でさえこけるのだ。私はワカサギ釣り用のスパイク長靴で無事でした。連日長靴の話ですみません。
 
車は二台とも冬タイヤを履いているけれど、マイナス気温になるとアルファはサイドブレーキが凍ったりオーバークールで警告ランプが出たりと具合がよろしくない(毎年整備士さんと相談してる話だけれど故障というほどのものではない)。山を走る気はしないけど、低速の雪道ならクーペの方が安定してていいみたいです。
 
今日明日はおとなしく、離陸を書きます。


昨日は、日本近代文学館にて「声のライブラリ−」の朗読会を行いました。あの雪のなか、たくさんの方が来てくださってびっくりしました。本当にありがたくて、頼もしい方々に支えられているんだなと思いました。
幸い、私の方の交通機関は駅までの雪道運転以外は遅れや運休もなくて助かりました。夜は実家に泊まって昼過ぎに群馬に戻って来たところです。それにしても都内でスウェーデン軍の長靴が役に立つとは思わなかった。


ここ数日は、新潮社と文庫カバーの打ち合わせ、早稲田の校友会から依頼があった短い文章、それと確定申告のための伝票、書類整理などをやっていました。離陸最終回はまだ悩んでるところ、もう少ししたら動き出すと思います。
 
今日はエフエム。4時台opはM「ポップ・ミュージック」、セレクションはAC/DC 「ハイウェイ・トゥ・ヘル」、5時台opはTOTO「アフリカ」、5時台edはホフディラン「欲望」。おすすめ本は広瀬克也著「妖怪温泉」。


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