Diary

一時帰京

帰京。でも、今回は一時帰国みたいなもんで、一週間でまた資料と原稿を抱えて群馬に戻る。理由は簡単で、あっちの方が書けるからだ。場所というのは不思議なもので、店でも家でも、書ける場所と書けない場所が確かに存在する。東京の家が決して悪いわけではないが、集中力という面ではあっちの方がいい。とにかく人に会わないし、家に何もないし。

「ベル・エポック」が収録された徳間文庫の「短編ベストコレクション」(6月4日発売予定)の見本が届いた。「ベル・エポックは」は、秋~冬頃に出たらいいなと思っている角川の短編集にももちろん入ります。


麦秋

小説が書けて書けて困っちゃうなんてことは、去年の今ごろの「くそたわけ」以来なくて、地道に苦しみながら書いているんだけれど、連載エッセイの「絲的メイソウ」は快調で、来月売りを校了した後、二本を同時進行している。あれも、まとまったら本にしてくれるらしい。まだまだ連載は終わらないが、ネタ探しをする癖はしばらく抜けないだろうなあ。

毎日見ていたはずなのにやっと今日気がついた、麦秋なのだった。ここいらは二毛作が多いから、田植えはちょっと先だ。


映像疲れ

今日は資料の本を読んだ。小説すばるから送られてきたDVDも見たが、そもそもテレビとか映画とかを見る習慣がないので、カメラにふりまわされて頭がぐらぐらする。野球みたいにこまめに休めるものだといいんだけれど。疲れるなあ、馬乗ってる方がずっと楽。


寝る子は育つ

昼寝は気持ちいい。気分も変わるし最高の娯楽だ。そういえば、群馬の私のアパートのすぐそばで、昔の同僚がよく営業車を停めて昼寝をしていたらしい。寝る子は育つ。これ以上育ってどうすんだよ。

ここでは、音楽はずっとitunesで聴いている。仕事に集中してくると、音が聞こえなくなる。ふと気がつくと十曲くらいとんでいる、というのは気持ちいい。今日は文學界の短編「沖で待つ」がかなりはかどった。


貴重なバス

見たことはないが、うちの近所だってバスくらい走っているはずなのだ。しかしほんと見ないなと思ってバス停の時刻表を確認すると、一日十本。終バスは8時半すぎだが、その前は6時代、朝だって一時間に二本は絶対走らせまいという意地を感じる。会社にいたころ、営業所の人間がみんなチャリ通勤だった、というのもそういうことですわ。街の中心部でサラリーマンがチャリ並べて「おい、もう一軒行くぞ」とか、喋りながら走ってる姿は、当初新鮮だったがすぐ慣れた。

今日は4時起きで、残ったゲラを仕上げて郵送、そのあと小説。


群馬時間

なんでこんなに一日が早いんだ。
無駄なことは何もしてないのに。やばいよ。

(多分ここでは、何かを「待つ」ということが極端に少ないせいだと思う)


病院帰り

病院の帰りに群馬へ。
一週間の献立はすぐ作れるが、仕事は手当たり次第にこなすしかない。馬は毎日乗る。
夜、初めて「こしあぶら」という山菜を食べた。「そのへんに生えてるもの」と言われて、どんなものかと思ったらふつうの葉っぱだった。


次々ゲラが来た

「スモールトーク」「ニート」「2+1(ニート2)」と3本ゲラが揃った。赤ペンを一本買い足した。
昼は実家の手伝いとか。

夜、能狂言の催しに招かれた。能は初めてだったけれど、面白いと思った。詳しい説明があったのと、演目もよかったのだと思う。


軟弱定食

NAVIインタビュー、撮影(雑誌用)。連載とエッセイ、対談などをまとめた新刊『スモールトーク』(二玄社)は6月下旬から7月上旬頃に発売予定。車好きの人に喜んでもらえる読物になれば、と思います。いままでとはちょっと違う雰囲気の本です。

これで5月分の人と会う用事とエッセイ、コラムの締切を全て済ませた。あとは専ら小説を書くだけ。今夜から実家、明後日からは群馬。
一週間以上家を空けるとなると冷蔵庫対策で、昼ごはんがヨーグルトと胡麻豆腐だけ、といった妙ちきりんなことになる。


お茶漬けが好き!

お茶漬けが好きだ。一日一度は食べているような気がする。
鯛茶とか、生の鯖(ゴマサバ)茶漬け、うな茶などの高級茶漬けももちろん好きだが、永谷園のお茶漬け海苔でもいいのだ。お茶漬けの魅力は、鮭や梅干しなどその日のトッピング以上に、あの「あられ」だと思う。すぐ食わないとくにゃくにゃになってしまうあの儚さ!
熊本にはお茶漬けの専門店があって、メニューがずらりと壁に貼られていた。小さな腕三杯のセットは飲んだ後の楽しみだった。今でもあるのかはわからない。

今日は疲れて、座っているのもきつかった。資料を少し読んだほかは殆ど寝ていた。


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