Diary

長い長い四月の終わり

私が行く前、昼頃の高崎、前橋は嵐だったらしい。高速からは大分手前から赤城と榛名が見えた。浅間と武尊はまだらに雪をかぶっていた。夕方、榛名と妙義のうしろに澄んだ紫の夕焼けが広がっているのを見たらもう、せつなくてせつなくて、群馬に帰って来て住みたくなった。
取材の方は思ったよりはるかに成果があった。やっぱり実際に来て話を聞いてよかった。帰りは高崎から実家まで1時間半もかからなかった。夜の関越を走りながら物語のイメージがふくらんだ。


昼酒は楽し

盛り沢山な一日。津右衛門から羽田に行き、京急蒲田の立ち飲み屋で仕上げに飲んで、それから実家に帰って阪神-巨人テレビ観戦までかなりハイテンション。明日は群馬日帰り。山は雲って見えないだろう、仕方がない、また温泉にでも来るさ。


シャツ

私はシャツが好きだ。会社の時はいつもボタンダウンだった。馬に金を使いすぎてユニクロしか買えなかったけれど、後輩からはいいシャツを巻き上げたりした。言葉が悪いな、転勤とき餞別ということで献上させたのだ。
出版社に行ったり取材で知らない人に会ったりするのにシャツが欲しいなと思った。名古屋のジャーナルスタンダードで1万3千500円の赤紫の縞のシャツを買うか買わぬか相当迷った。幸いサイズがLしかなくて買わなくて済んだ。
今日、蒲田の古着屋(掲示板に出ていたところじゃないよ)で2500円でラルフローレンの緑の縞のシャツを買った。去年買ったと思えばこれでいい。今の私には十分だ。ということで、残りで回転寿司を食いました。


日曜の朝

友達とだらだらする日曜日の午前は早い。飲みに行ったりとかは最近多いけど、人んちでだらだらするのも好きだ。たわいのない話をしながら朝飯を食べたり、あいずちをうちながら化粧をしたり、コーヒーのおかわりをしたり、ちょっと待っててと言って着替えてきたりする。私も彼女みたいにキレイだったらよかったのにと思ったり、センスのいいインテリアが羨ましかったり、手作りバターが上手に出来ていてでびっくりしたり、美しくないベーコンエッグを冷やかしたりしながら、時間はあっという間に過ぎる。
新幹線の中でも寝たのに帰ってきたら疲れてた。蒲田は東京駅から近くて助かる。今度品川駅が出来たらもっと近くなる。


「カッコーの巣の上で」

蕎麦屋で昼酒をして街をうろうろ、夜は早めに定食を食べて帰宅、コーヒーからゆるやかにジンに移行。きれいな部屋でだらだら。快適。
DVDで「カッコーの巣の上で」を見る。途中まですごく面白かったのに最後が納得いかない。絶対間違ってる、殺す必要がない、おかしい、視点がずれるのもいかん、裏切られたと言って憤る。


名古屋の喫茶店

名古屋に来て、思ったより嬉しい。雨だけど、伏見から栄方面に歩いていると行き交う人の名古屋弁が耳に入ってくる。スーツで急いでいるサラリーマンはみんな自分の後輩に思える。確実なのは私が仕事を辞め忘れたサラリーマンではないことである。福銀とロフトで用事を済ませ、ナディアパークの喫茶店に入ると(さすがにここでは柿ピーは出てこないが)妙にケーキがでかい。そうだった、名古屋はケーキのでかい街だった、友達もそう言っていたと思い出す。なぜか周囲では3人の女性が等しくスパゲティを蕎麦の様にすすりこんでいる。


名古屋だ名古屋だー

今日から2泊3日で名古屋です。直近の旅っていつだろうと思ったら、やっぱ1年前の名古屋でした。その前が群馬。宿代をけちるから行動半径が狭い。飲み屋と一緒で知ってるとこばかり行きたがる。
知ってる街でいいことは、時間が余ってもさほど困らないことだ。例えば福銀で通帳つけ込むとか、雑貨屋でポストカードを探すとか、時計の電池を換えるとか、東京じゃいちいち面倒なことが名古屋だと快適に済む。福岡のように街に対する愛着はないから、いちいち景色を見て感激したり失望したりすることもなく、淡々と済む。
そんで、森ちゃんと海ひこに行く。足りなければみそおでんの諸富にも行く。確証はないが、彼女と話すと物語が転がる。kiss me deadlyは新宿御苑に行った時に生まれた。学大に行くのも半分は同じ理由だけれど、なんていうか、気持ちがニュートラルになるからだろうと思う。


あちこち

朝日新聞以外でもサンケイには出るわ(学歴と無職まで出やがった)、母校のHPには出るわ(アップは明日以降)、石田日記(Nさんと書かず絲山と書いて欲しかった)には出るわでなんだか大変なことになっている、らしい、わからん。私は小説と格闘して今日も負けた感じで、飽きて文房具を買いに行きました、みたいな冴えないいつもの一日なのにな。
石田日記(LINKSから行けます)について、私の側からすると石田さんと出会ったのは某掲示板だったような気がするんだが、まあいいか、人聞きも悪いし昔のことは曖昧にしよう。一時期私が「忙しそうにすんなボケ」みたいな生意気をかましてそれきりになっていたんだけれど、またメールが再開できて良かった。志の高い人だからこれからも、直接的じゃなくても応援したいと思う。


私にしては盛り沢山

朝、南武線に乗って病院へ。久々に電車で行ったら遠いなあ。名古屋より遠い気がする。禿先生は大喜びでカルテに文學界新人賞受賞!!と書いた。「びっくりマークふたつつけときましょうね」って何やってんだか。いや、先生のお陰です、ここ見ることはないだろうけど。
午後不在者投票へ。膨大な数の区議候補からやっと知ってる名前を見つけて投票。誰とは言わないけど、すみずみまで気配りされる偉い人なのよ。
出てきたところに五反田行きのバスが止まっていた。あ、学大経由じゃん。吸い込まれるように乗ってコーヒーを飲みに行く。
帰りの多摩川線で突如気分が悪くなる。軽い貧血みたいな感じが家に帰っても続く。コーヒーと煙草買ってきたら寝ます。


すれ違い

今日は次作の登場人物とまるで喋れない。悶々としているうちに夕方になる。「増田屋」のそばでも食うかと東口に行くが、選挙事務所になっていた。自然に「さしみ屋五坪」に流れる。赤貝の肝が美味だった。オヤジどもと適当に喋って、ここを紹介してくれたおおにしさんと会うことがあるかもしれないな、と思う。でも酔っ払いの無駄話ですれ違ってもそれはそれでいいんだろうな。
帰り道、まだ街宣車が叫んでいた。まだ八時前なんだな。


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