Diary

欲しいのは休みと夕立

昨日打ち合わせをした『不愉快な本の続編』の単行本は9月下旬発売予定、シャープでかっこいい装丁になりそうで楽しみです。

毎日人に会う鬼スケジュールが一段落してほっとしました。やっとモノ書いたりゲラやったり調べものしたり来年の計画したり、という日常に戻ります。人と会わないで家にいる日が本業なので、曜日別で言えば土日が一番書いてると思います。

夏休みなんて無理だんべと決めつけてましたが、くたびれてるしバテてるし医者からも言われてるので三日か四日くらい休もうと画策中です。(ゲラ持って行く可能性は高いけど)。

群馬の夏は、夕立が降るのが前提なのにここ数日降らなくて泣きそうです。それでも朝は涼しいから助かるけれど。今日も水風呂に何度も入ってしのごうと思います。

犬どもは信じられないほど元気で、夕方庭におっ放すと大変な勢いで走り回り、相撲をとります。一度、気の毒だと思って氷をやったら「冷たくてやだ」と言われました。豆腐ならいいそうです。


ばててます。

これから「不愉快な本の続編」のゲラと装幀そのほかについて新潮社打ち合わせ。


釣りキチ三平みたいな麦わら、似合います。

我ながらオバチャンになったと思うこと。暑いとき「水ばぁい飲んでもダメだよ、塩分とらなきゃ」って塩飴を人にあげたくなる。あと、お茶には漬け物必須。

朝は5時台の散歩でもちょっと遅めくらい。明るくなってから日の出の間がベスト。その時間、もういろんな人が散歩してるし、田んぼで作業している人も多い。名前も家の場所も知らないけど、都内と違って挨拶率100%です。涼しいとみんな気分がいいので「この時間はいいですねえ」って声をかけると「サッパリしてていいやぃね」と返って来る。あとは「その犬はきょうだいかい?」ってよく聞かれる。一日の会話なんてこれだけで、私には十分で、満足だなあ。

しかしながら今週の予定は目白押しでございまして、今日は午後、先日会えなかった講談社の編集者来群。「ラジ&ピース」の文庫ゲラもきます。


6時出発で立川の精神科へ。夏バテもあってギリギリかなってところでなんとかやってきたんですが、明日から一週間お休みの禿先生に「それはね、慢性疲労だよ」とにっこりされてしまった。しかし今日も、診察終わったら灼熱の高速を戻って来てFM。オンエアは本当に楽しいんだけどトイレで立ちくらみ数回。オープニングはデヴィッド・ボウイ「モダン・ラブ」、セレクションはファンク・ザ・ピーナッツ「ハイッ!ハイッ!ハイッ!ハイッ」、おすすめ本は松浦寿輝著「不可能」(本気で21世紀前半の傑作だと私は思ってます)、5時台オープニングはザ・ジャム「ゴースト」、5時台エンディングR.E.M.「キャント・ゲット・ゼア・フロム・ヒア」。


クルマで20分の避暑

昨日の法政は、前回取材実習の成果の発表と、それを夏期休暇の課題に盛り込むための方針決定、一人一人へのアドバイス。同じ日の同じ時間に三軒茶屋という町に散らばって一時間余り歩いて、得たもの、目をつけたものが全員違っていてとても面白い。

その後講談社訪問。群像(担当者引き継ぎ済み、編集長はほぼ初めて)、文庫、小説現代と引き継ぎ、挨拶。そして『ラジ&ピース』の文庫化が近いことを忘れていた。解説と装丁についてこちらからの希望を出す。初校ゲラは今週中に届くとのこと。『ラジ&ピース』のあとは『北緯14度』の文庫だそうです。あれ本当に文庫にするんですか、と聞いたらするんだそうです。どーなんでしょーね。

今日は若い衆が来群、山行って涼んで、夕立の頃に山から下りてきたいと思ってます。


ショーセツのこと(なんだそりゃ)

私はブルーバックスとか科学者の書いた新書とか日経サイエンスとかあの系統が好きで、「数式を使わずに宇宙や物理のことをわかりやすく説明する」って凄いなと思っているのですが、それは科学者にしたら一つの面。そして自分が数学ができないことをすごくダメだなと思ってる昨今です。

「難しいことをやさしく言う」というのは、理系文系関係なくある考え方です。小説で言えば、好みは別として「『ジュンブンガク』のカテゴリなのに短時間でさらっと読める」という印象になるかと思います。でも、自分の段階的、時期的なものとして「数学、数式をちゃんと使った物理の理論」みたいに「ジュンブンガク」を突き詰めたい、という思いもあって、取り組み始めたのが「作家の超然」とか「不愉快〜」あたりです。読みにくいと思います。でも数式使った方が早いし、先へ行けるんだもん。そもそも読者想定してないんだから、多くの人に好かれるとか売れるとかそこは関係ないでしょう。

でも突き詰めるばっかりじゃ頭打ちになる、勉強して自分の不足を補いながらいろんなことをしたいと思っています。上毛新聞のエッセイもそうだし、「離陸」はエンタメ仕掛けが結構出てきます。個人的には本読むだけじゃなく、理系の人や美術系の人の話を聞きたい、などとも思います。

偉そうなことを言いつつ、父に「今度のはエッチな場面がなくてよかった」と言われて胸を撫で下ろしたりしてるのはかっこわりーね。


冷や汁風味噌らーめん

もやしと豚肉は冷しゃぶにします。スープは味噌と中華鶏ガラスープを水溶きして、そのあと冷しゃぶ用ごまだれをドロドロ入れます。このドロドロがないと物足りないです。味見しながら作ってみてください。麺をゆでて冷やし中華みたいに冷水で洗って盛りつけ。薬味にはみょうがの薄切りが合います。ザーサイもいけると思います。夏バテでも食べられます。


くたばりつつある夏の日の仕事一覧

今日の仕事。 片品村の映画上映会ほか連絡事項あれこれ。新潮の原稿(小説じゃないやつ)。法政レポートの添削と講義の準備。「離陸」のプロットと第一回の原稿、あとは上毛新聞の仕事のための資料を読んだり調べもの。このところ仕事は、大体こんな感じでやってます。来週末には「不愉快な本の続編」単行本のゲラが来るので今ほどヒマじゃなくなります。

フィリップ・ソレルスの「セリーヌ」(杉浦順子訳 現代思潮社)も読んでます。面白いです。だってソレルスがセリーヌですよ!? その組み合わせだけで笑いが止まらない。って言っても、あんまり通用しないか。

夜明けとともに散歩に行って(朝は長め、夕方は短めにしてますが犬どもはすこぶる元気)、洗濯した、麦茶沸かした。これから買い物、掃除(お手伝いさんが来てくれるので一緒にがんばる)。

毎年のことですが夏バテはかなりきてます。塩昆布でも舐めて水風呂入って夕立を待ちます。夕涼みにはフランスよりも日本の軽いワインをに冷やしてジュースみたいに飲むのが好きです。


今日はちょっと、苦言です。

私の家は「泣いたあかおに」の家ではありません。心のきたない婆の家です。お茶もお菓子もありません。

「学生が泊まりに来るなら自分も行きたい」と読者からメールをいただきましたが、ダメです。会ったこともない人に「自宅に泊まり来たい」と言われて恐怖以外なにも感じません。お役所の方でも突然もしくは強引に来ようとする方、ごくたまにいらっしゃいますが呆れますしお断りします。(そもそも名刺に住所書いてないのにどーして知ってるのかタテマエとして不思議)。同じことをFMの女子アナの家にもしますか? 

もちろん、仕事での打ち合せで自宅を使った方がいい場合は使いますし、友達も遊びに来てくれます。でも、約束なしというのは無理です。町内会はまた全然別ものですが、玄関先で用事を済ませてくださるし、本当にきちんとしています。

また、法政大学院の講義を(「自由」に)受けたいというような声もあちこちから聞くのでこの際はっきり言いますが、今年のこの講義の場合、彼らは難しい試験を受け、高い学費を払い、その上面倒なレポートややったことのない課題や厳しいツッコミありの研究発表しています。学部で言うとゼミのような少人数のクラスです。ここに他人様を入れると集中力が低下し、自由な思考が妨げられます。講演会とは全く異なるものだとご理解ください。


上毛新聞で長期間、大きな仕事をさせてもらえることになって、わくわくしています。小説ではないです。詳細はこれから詰める部分もあるので決まってから書きますが、この夏は年末くらいから始まる文學界の長編連載「離陸」の準備(資料読んだり、職業取材にうかがったり)と、上毛新聞のプランが仕事の中心となりそう。先日の読売にも書きましたが、9月に開催する片品村での映画上映会についてもしっかりやっていきたいと思います。

忘れてた、9月末頃には「不愉快な本の続編」が新潮社から刊行されます。

大学院は8月から9月中旬まで夏休み。こないだ授業と飲み会で、希望があったらウチに来てもいーよと言ったら結構盛り上がってました。一応「作家研究」だから環境を知るってのもアリかもしれない。夏休みの課題で困ってたら聞くし、授業で扱わない分野もそのときは自由に相談していーよってことにしました。毎年だったらどーかと思うけど、私が法政で担当するのは1年間だけなので特別です。


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