Diary

雀の居場所

朝の榛名は若い葦毛の馬くらいの色で雪化粧というほどでもなかった。真っ白だったのは浅間と、秩父山系の北面。こういう日は風が吹くなと思ったらやっぱり吹いた。今夜は冷え込みます。渋川より向こうではオーロラが見えるはず(ウソです)。

寒い朝、雀が家族くらいの小集団で寝ている場所は水の入っていない用水路。特にトンネル部分にいる。ちょっと前に茶色がそれに気がついて、毎朝溝に顔を突っ込んで雀を起こして歩くのが日課。

今夜は日頃お世話になっている二人と鍋やります。一人が「夕方野菜届けるから」って、散歩から帰ってきて見たら玄関の前が八百屋さん状態になってたよ。大根3本、白菜3個、下仁田ねぎ1箱、貴重なキャベツ、山のようなほうれん草と春菊、冬瓜などなど。嬉しいなあ。あちこちにまたお裾分けしたりはするけれど、それでも今年は野菜買わなくてよさそう。


法政のシラバス(授業計画)と朝日のエッセイ集「作家の口福」のゲラ直しを完了させた。

夕方の散歩で見た榛名は雪が降っている様子だった。夜中はみぞれの予報。


ゴロゴロはぐすぐす

旅行中に考えたこともあるので、今日は小説を書きたい。事務作業が多いと(まだたくさん残っている)小説が本業なんだってことを忘れそうになる。本末転倒はいつものこと。

昨日、服を買うとき改めて思ったこと。ズボンをパンツというだけでも抵抗があるのにましてや「スキニー」とやらは、若ぶっているみたいで言うのが照れくさい。もちろん「コーデ」なんて言葉は使えない。それは「勇気をもらった」とか「人として残念」といった言い回しと同じくらい無理。それなのに「ゴロゴロはぐすぐすなんだよ(キャスター付きトランクにそれほど荷物は入っていない、という意味)」と幼児みたいなことを言ってしまって、友達と笑った。言葉を生業としているのに、恥ずかしい。


熊本〜福岡〜新潟〜群馬

昨日の結婚式は盛大なものだったけれど、あたたかみがあって(九州の結婚式って、いつもそう感じます)来てよかったと心から思った。そのあとも、若い方たちの仲間に図々しく入れてもらって話せたのも楽しかった。それにしても、乾杯の後にルー・リード(といういかベルベット)のウェイティング・フォー・マイ・マンがかかる結婚式なんてはじめて。めちゃくちゃ受けた。

今日は福岡に戻って来て友達と会って水炊きを食べ、天神で買い物。来週の対談で着るものを見立ててもらいました。いつもメールはしているけれど、久しぶりに会えて嬉しかった。

4時の飛行機で新潟へ。関越は走り慣れているので、疲れを感じることなくスムーズに走ってこられました。しかし新潟から高速1000円って、ありがたみよりもまだ違和感の方が強いなあ。そして、どんな遠くでも熊谷ナンバーと横浜ナンバーは結構走っているのが不思議。移動する時間が私と似てるだけかな。


のろのろ走ると遠い新潟

自宅から新潟空港までは、通常2時間半。電車で羽田に行くのとおそらく30分くらいしか変わらない。ところが今回は魚沼あたりで暴風雨に襲われ(路肩の枯れ草が矢のように飛んできて、追い越し車線がたまった草でぬるぬるになってるなんてて初めて)とてもじゃないけどスピードなんか出せず、やっと収まったと思ったら50キロ制限で前方にパトカー、この便逃したら後がないんでどきどきしながらなんとか40分前に到着しました。

このところゆっくり小説のことを考える時間がなかったんだけど、久しぶりに飛行機のなかでばりばり書き、ゲラもやった。

博多では16人宴会。最近のことはすぐ忘れるくせに、昔のことは細かいことまで鮮明に覚えてるんで話が尽きず、あっという間に2時でした。

今日は熊本県で結婚式に出てきます。


文庫のゲラ、朝日のアンソロジーのゲラ、法政の書類。文庫は実家で『末裔』と並行で作業していたけれど、あとのは期日が1週間とか2週間。いろいろ重なって困ったなあ。

夕方FM。相方が変わってからは以前の3倍くらい時間かけて準備している。今日のおすすめ本は岡本太郎『自分の中に毒を持て』、セレクションは泉谷しげる「ねどこのせれなあで」、エンディングはJ・ガイルズ・バンド「ダンス天国」。

 

【友人、知人へのお願い】絶版の本やあまり流通してないCDや映画のDVDなどを友達に貸して、読みたいとき、見たいときになって誰に貸したか忘れてしまい、慌ててます。さしあげたものは全くかまわないんですが、私がお貸しした「世間的にはわからんけど絲山が大事にしてそう」ってモノがあったら、連絡いただけますか? だらしなくてすみません。(関係ない方すみません)


「泣ける冷蔵庫」を考える。

ひとつひとつやれば大したことないのに、12月ってだけで慌てる。

夕方の散歩に行こうと外に出たら、牛犬の掘った落とし穴にはまった。茶色は草の種を目の上にくっつけて、まゆげ犬になっていた。妙義に沈む夕日がすごくきれいだった。

「とりぱん」の、とりのなん子さんが以前「北東北の冬の冷蔵庫はただの棚」と書いておられたが、ウチでも朝晩の冷蔵庫は室温と変わらない。肉も卵も生麺の類も使い果たしたので単なる空間がそこにある。昼間、買い物に行けなかったのでで漆黒の闇をついてスーパーへ。特売のもやし15円ほかお値打ち品を買った。「泣ける冷蔵庫」というのがあるとしたら、ウチみたいにからっぽじゃなくて「もやし半袋だけ」が入った冷蔵庫かなと思った。


太陽のせいだ

昨日帰るのをやめて、今朝4時に実家を出た。2時間かからなかったけど、放射冷却の群馬は猛烈に寒い!

留守中にイケメン傘地蔵と美人傘地蔵が来て、おいしいものを玄関に置いてくださっていた。

洗濯したり朝ごはん食べたりメールの返事をしたりFAX流したり、こまこまやっていたらお手伝いさんが来てくれる時間。今日は伝票の整理分類を二人でやった。これで確定申告の準備がかなり楽になったし、気分も軽くなった。

午後は『末裔』再校ゲラを見直して発送。この後装丁などを決めて1月下旬発売の予定です。その直前、1月14日には文庫で『絲的炊事記〜豚キムチにジンクスはあるのか』が出ます。こっちは今初校ゲラ。

それにしても忙しいのは日が短いせい。すなわちカミュも書いてた「太陽のせいだ」。


散歩、おやつ、おもちゃ、そりゃ喜ぶよ。

犬どもにとっては久しぶりの「旅行」で嗅ぐものすべてが珍しく、また両親にかまってもらえるので喜ぶこと喜ぶこと。私も思いのほかゲラがすすみ、何年ぶりかに「笑点」を見て笑い、実家メシを食べてオヤジと昔の国際情勢の話をしたりしました。今日群馬に戻ります。


久しぶりの渋滞

犬連れアルファで実家に帰省。早朝出かけたのがかえってよくなかったのか、関越大泉から環八高井戸まで途切れることなく渋滞でした。

実家で何するかって、どこに出かけるわけでもなく結局ゲラやって親と酒飲んで喋るだけなんですけどね。世田谷なんて不便でどーにもなんないから、仕事や友達と会うときは新幹線でさっと来てさっと帰った方が早い。


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