Diary

旅程表

7月の五島取材の日程が決まった。同行してくれる編集者は2泊、私はその後長崎にも寄るので3泊4日。長崎で博物館や図書館をまわって調べ物をしてから福岡経由で帰る。福岡の友達とも連絡がとれた。チケットをとってくれるのは出版社なのに飛行機や船の便を調べて旅程表を作ってしまう、習性だから仕方ない。取材とはあまり関係ないが、浮輪とシュノーケルはやっぱり持っていった方がいいだろうなとかそわそわする。やっぱあの美しい海で泳がないことには五島は描けないでしょう、とか。肝心の作品の構想はさっぱりなのにね。いや、第七障害の直しの方は着々とすすめてますよ。
今夜は誘われてスマックガールに行く。格闘技を見に行くのは初めてだがどんなものだろう。


粋なはからい

いろいろあって実家に来た。最重要項目はゴミ出し。先週、渡欧した両親に頼まれていたゴミだしを忘れたので、今週は絶対に出さないといけない。あと散髪とか歯医者とか取材とかいろいろ用事をくっつけて金曜くらいまで。久しぶりに髪に色を入れた。ささやかな贅沢ですわ。
先日のPTA原稿騒動の件で、元担任の先生から葉書が来た。「あなたの対応もそれで良かったと思います。そのうち僕と対談しませんか」先生と対談できるなんて、大人になったんだな私。でも、断った原稿の埋め合わせを対談でしてくれるなんて、先生も粋なことをする。そういえば高校の卒業式の後に、職員室に呼んで「よく今まで我慢したな」と(単につかまらなかっただけだが)煙草に火をつけてくれた、ただ単に石川淳の良さを教えてくれただけじゃなかった。明日葉書を買ってきて返事を出そう。


仕事仕事

文藝春秋にて「第七障害」の打ち合わせ。指摘をたくさんいただく。張り切る。難しいところがいくつもあるが、なんとかするでしょう。一件、描写を充実させるため取材追加。すごい遠いところ、つっても自分で決めて書いたものだから仕方がない。5日のロッテンマイヤーを中止して行くことにする。あとはお手紙、新聞などいただく。
早く仕上げたい。このわらわらする推敲の戦いから一歩抜け出したい。一行で全てが光りだすような文章のしっぽをつかみたい。ゲラを見て、全体から2箇所とか3箇所の「てにをは」だけいじる、くらいの余裕を早くかましたい。この一面をクリアして次の迷路にすすみたい。今はすごく楽しい。


地図ならまかせろ

今日のロッテンマイヤーは「社会」で日本地図を描かせた。私は地図を描くことには割と自信がある、今日は秘伝の簡単日本地図を教授した。するとマルコ・ポーロが行きたかったジパングそっくりのができ上がった。(オヤジに後で報告したら「ああ伊能忠敬ですか」ってそれ全然違うぞ)その地図に知ってる地名を古今東西式に入れていって双六を作った。さいころも自前でこさえた。なかなか盛り上がった。次回はなにしようかな。飯食っててふと気がつくと死ぬほど疲れていた。最近なんでこんなに疲れるんだろ。
明日は本業の打ち合わせ、もうちょい手を入れてから寝る。


土曜の夜日曜の夜

昨日の新宿は参った。往きは良かったけど、帰りの街と駅とホームの混雑で気持ちが悪くなった。なんか、生命力がどんどん低下してくの。荷物とか傘とか全部捨てたくなっちゃう。昔より30%くらい人増えてるよ。山手線のくせに全然来ないし、土曜日の新宿最低。(でも誘われると断れない)
ロッテンマイヤー先には浜松町から都営地下鉄に乗り換えて行くんだけど、日曜の夜はすごい快適。京浜東北も地下鉄もゆったり座れて原稿に集中できてすばらしい。用事がなくても乗りたいくらい。(嘘、用事なかったら家でナイター見てます。昨日は面白いものを見そこねた)


失礼

MSNメッセンジャーをいつも立ち上げている。だからPCの前にいる限りメールは来た瞬間に判る。知らない人でも最初の一通だけは、できるだけお返事することにしている。
高校の先生からの紹介と言ってPTA会報の広報誌への原稿依頼が来た。高校の思い出といっても授業をさぼりまくったり給水塔の上で煙草を吸ったり歌舞伎町で飲んでたことくらいで、どの観点からもまずい。お断りするのが筋だろう。しかし問題はそれ以前にあった。
☆マークだとか、公私ともにチョー売れっ子だとか顔文字の濫用とか時の人だとか、実はタイトなスケジュールで頭が痛いとか(聞いてねえよ)、まあなんとも品のない、頭が痛くなるようなメールだったが、まず、文中に何度も使われている私の名前が間違っている。「失礼を重ねてお願いします」って、ほんとに失礼だ。「私はそんな名前じゃありません」と一行返信する。
するとチャット並の速度でお詫び、放置してるとお詫び第二弾とメールがやって来た。しかし顔文字でお詫び。ふざけてんのか白痴なのか。だんだん腹が立ってきた。人に物頼もうとすんならちゃんと日本語使えよ。こっちは常識のない奴と関わるのが一番嫌なんだよ。


白猫

「第七障害」の打ち合わせが来週月曜に決まった。それで俄然やる気が湧いてきて第二稿を読み込みまくる。欠点も出る出る。明日も明後日も電車の中でも読む。打ち合わせ前になるとやる気が出るのは、きっとこれからもそうかもしれない。試験前にしか勉強しないのとどこが違うのだと言われると困るな、いや、でも、スタートダッシュはするからちょっと違うのだ。何度も書くけど私は何事でも中だるみするのだ。最後の帳尻合わせのところに編集者がいて尻を叩いてくれる、ありがたい。
コンビニの帰りに洗濯屋の白猫とたわむれた。毛足の長い立派な猫だ。おじいさん猫らしいけど、人懐こい。ニャゴニャゴとよく鳴く。喋っているつもりなのかな。帰ろうとすると露骨に不機嫌になる。「せっかく遊んでやってるのに」と言わんばかり。そろそろ洗濯屋に冬物を取りにいかなくちゃだ。


自分を大事に、か。

本日のロッテンマイヤーは理科(ピーマン観察と思考)、お散歩、ドリトル先生というメニューだったが、小僧もだんだん慣れてきた。遊ぶ時間を増やそうとあの手この手を考えている。公園に行く道でもわざわざ遠回りをする。甘えも出てきてきつく言わないと言うことを聞かなかったりする。散歩の時間を増やせばドリトル先生が減るかと言えば大間違いで、しっかりやる。井伏訳の音読はきっと私達両方の為になると思っている。今日のドリトル先生の感想は「患者だけでなく自分を大事にしなければならない」だった。なかなか本筋をついている。人様の子供を叱っておいてご馳走になる生ハムメロンの味はなんだか微妙だ。着てる服も貰いもんだし。
毎日夕刊に記者署名入りの記事が載った。すごく熱心な記者だったのでお礼をいいたい気持ちだ。


オイル交換

久々に早起きをして病院に行く。家庭教師の件、医者に事後報告。調子がいいので次のステップは一ヶ月通院が出来るように眠剤を減らす(ロヒプノールは2週間までしか処方できないため)ことにしましょうと言われる。ロヒの代わりの薬なんてあるんだろうか。
病院の帰りにオイル交換をした。アホみたいに車の調子が良くなった。ある日突然フランス語がペラペラになったとか、一週間ぶりで顔を洗ったとかそのくらい爽快。いい気になって夜、アイロンや傘を運びに蒲田往復をしたら疲れた。実家にもう一泊する。


近所の好青年

コンビニに行く途中、自転車の兄ちゃんがうろちょろしてるのを見かけた。カゴの中身で朝日の集金と判った。ちょうど帰って来るところが一緒になってしまった。向こうはしめたと思っただろうが、こっちもしめたと思った。今日は文芸時評の日なのだ。夕刊ってどこかで買えますかと聞くと、「今日入れときますよ、お金はいらないです!」と好青年は答えた。毎日はふつうに販売店で買った。
三行くらいの記事かと思ったら両方とも結構大きく出ていたので驚いた。写真は載せなくていいのになあ。朝日と毎日で全く切り口が違っていたので読んで面白かった。
第七障害の次の作品のことを考えている。


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