2003/1/30 木曜日
小説は自分では鍵を開けられない扉の内側で成長している。どんな顔をしているのか、扉を開けるまで僕にもわからない。
書くことは壊すことだ。扉を開いて、時には泥棒のように鍵を壊して小説に出会う。小説は自分で脱皮できない生き物だ。僕はそれを手伝ってやる。殻を破り新しい皮膚を空気にさらす。殻を割るのは力がいるし、痛い。コツもあるらしい。ときに小説を恐ろしい目に合わせるし、小説の方が期待はずれの痩せっぽちだったりもする。ドアを開いて、時期尚早だと閉じてしまうこともある。小説にとって僕は来たるべき野蛮人だ。
2003/1/29 水曜日
海の仙人の書き直しがとうとう動き出した。いい方向に動いているのかどうかはわからない。河野の秘密は一つだけ聞きだしたけれど、この物語にはまだまだ沢山秘密があるはずなんだ。どんな話になるのか、自分がいちばん知りたいから拘泥している。ある程度形になって来たらアップしますか。どうかな、ほんとに読む人ってどのくらいいるんだろう。
今日は病院。禿先生に不安定な項目をいくつか伝えると「気分というより、感情の方ですねえ」と言われた、違いがよく分からないが何かが伝わっているようだ。やたらと泣きたくなる(例えば朝昇竜の優勝とか、国会中継とか見ても泣きたくなる)と言うと、希死念慮がないか聞かれる。今回は全くない、いつもと違うパターンのようだ。抗躁剤の役割のロドピン食後2t→1tに減。安定剤のリスパダールを寝る前→毎食後に増。躁のきつい時期は終わったという私の考えは間違っていないようだ。いやあ、躁のコントロールは辛かったっすよ。今も不安定で困ったものですが。眠剤のどれかが効きすぎている件、ベゲタミンをA→Bに軽減。抗鬱剤が出るかと予想していたが、外れた。病状が不安定だと処方もくるくる変わる。枠作ってダービーでもやるかね?
2003/1/28 火曜日
眼鏡が出来たので早速とりに行った。もう丸見えである。これでおまえらの白髪もシワも巧妙に隠した禿も丸見え。ざまあみろってくらいよく見える。雨の夜の運転も大丈夫だろう。
KINKS番外編
「躁でも鬱でもかなり楽しめると思いますのでぜひ来てください」お誘いのメールを貰った。でぶでもちびでも破傷風でも腸捻転でも楽しいのだろ、そういうことだろ。久々に破壊力のある発言に接し感激である。躁なら喧嘩、軽躁なら脱力、鬱なら激鬱になって、激鬱なら、うーん、そのまんま布団の奥深くもぐりこむだろうな。みなさんも嫌いな病人がいたらぜひ使ってみてください。責任はとりませんが敵に相当のダメージを与えることができるはず。
で、どうしたかって? 「自分でも分かってないんだろうがこんな不愉快かつ失礼なメールを二度と送ってくれるな」とメール返したよ。義理もへったくれもないもんな、こんなの。いらねえ。
2003/1/27 月曜日
無性に島に行きたい。具体的には小笠原もしくは五島。泳げるようになったらしゃにむに行きたい。
と、人に話すと、佳作が出たら小笠原とか決めたらどうかと言われた。ボツだったら、6個ためてダンスクのマグカップでどうだ、と言ったけど、ボツだったら式根島っていうのはどうだろうか。なぜ式根島と言われると唸るが、伊豆諸島は安い、早い。交通費一万円台からあるし、時間でいえば2~3時間だ。昔みたいにウザカップルで混んだりしてないだろうし、この近さなら誰か誘えるかもしれない。
と、ボツに注力するのはやめよう。
3月締め切りで何か出したいのだが、これがなかなか書けない。頑固な便秘みたいに書けない。書けない理由を書いてみる。なるほど無理ばかりだ、これでも少しだけ前に進んだだろうか。
2003/1/26 日曜日
今朝思い出したこと。名古屋で最初は、なかなか取引先に溶け込めなかった。社内でさえ入りにくかった。そんなある日、取引先の女性チーフに「ご飯食べてきた?」と聞かれた。なんか奢ってもらえるかと思い「いえ、まだです」と答えた。「じゃ、私の弁当の残り食べなよ」
営業だからって、そこまで、するのだ。具体的なおかずはもう忘れた。味は悪くなかったけどおいしいとかそういう次元じゃないわな。犬だわな。不思議とその後、そのチーフを中心にライバルM社からこちらへと切り替えがすすんだ。20代の頃の私の将来の夢は社長になることだった。30代後半になって、今の方が夢がでかい。
2003/1/25 土曜日
デビッド・ヨハンセン&ハリー・スミスが届いた。元NYドールズのボーカリストで、映画にもずいぶん出たりしている。今回のアルバムはカントリー・ブルース、これがなかなかどうして落ち着いて聴けるいいアルバムだ、ジャズみたいに聴けるブルースなのだ。もっと古くさいかと思っていた。この野郎いい年の取り方してるなあ。相変わらずすごい顔、すごい口だけど。
2003/1/24 金曜日
料理は楽しいはずなのに、料理に苦しめられていた。3日分の献立を常に暗唱するとか、山のような食材を買い込んで、実家に行くたびに冷蔵庫をからっぽにするとか。余った食材を腐らせるのが勿体なくて自分の体に捨てていた。
冷蔵庫なんていつもからっぽでいいんだ。野菜も肉も使う日に買えばいい。できたら魚重視にしたい。料理なんてたまに楽しめばいいんだ。今夜はおでん屋に行く。最後に飲んだのは今月二日で、ボトルが入ってるはずだ。明日はお呼ばれだから目くじら立てて昼飯作ることもない。
急性料理中毒をやめよう。作るものはご飯と味噌汁でいい、後は買ってきたっていいじゃん。その通りにするかどうか判らないけれど、そう考えたら少し目先が楽になるような気がする。
2003/1/23 木曜日
夕方にはすっかり晴れる予報だったがなかなか冷たい小雨がやまなかった。何が困るかというと荷物が肩掛けバッグとハダカのiBookってことだ。濡らしたらまずいし、ビニール袋に入れると滑ってうまく持てないだろうし、リュックは蒲田に置いてあるし。出発の時リュックを担ぐとコートと合わないと見栄を張ったのがいけなかった。何しろ中学二年の時に買ったデイパックだ(流行ってたざんしょ?)
ま、雨はそのうちやんだので1時間少し切るベストタイムの乗り継ぎで帰って来れたんだけどね。だんだん気分も回復してきた。単なる日内変動かもしれないけれど。
だめだ、ずっとさぼっていたらフルートが鳴らない。お姉さん、今回楽器はかんべんしてください。
業務連絡といったらタワーの通販はけしからんね。1月10日に3点注文してうち一点が在庫確認中になって久しかった。なければないと連絡するのがスジだろうに今日見てみたら2点発送済で一点キャンセルされていた。なんでメールくれないのよ。今は怒るだけでしんどいから我慢するけどさ、しっかりしたまえ。25日受け取り開始、半月もかかった。