Diary

ヒキコモリ宣言

インタビューの後読売の記者を(日帰りするとのこと)高崎駅まで送って、食糧とタバコを補充して帰って来た。仮眠をとって原稿。昨日新幹線で書き込んだ部分から、あちこち動き出した。金曜まで犬の散歩以外では出かけません。仮眠はさんで昼夜関係なく仕事します。

別に締切が大変というわけでなく、初回を早く仕上げておかないと年末進行で泣くんですよ。あと、ゲラのいじくり方が異常なので早く入稿したい気持ちはあります。


「外線4番に牛くんから電話です」

「原稿なんか」書いてたら、数十年ぶりに「ハァハァ言うだけの無言電話」がかかってきた。牛くんからかかってきたのかと思ったけれど、牛くんは庭でどてっと寝ている。また「原稿なんか」に手を出したら今度は宅急便2本と植木屋さんからの電話とダスキンが続けざまでなんともならん。半泣きまではいかんけど、1/4泣きくらい。ダスキンで掃除しなくちゃいけないのを思い出した。もはや「原稿なんか」書いているヒマはない。文学の神様ごめんなさい、夕方からがんばります。

午後、読売新聞富山支局来宅。わざわざ記者が群馬に来てくれて、富山版に「不愉快な〜」の記事が出るとのこと。とても名誉で、ありがたいことだと思う。


柚子はおりこう

今年も柚子がたくさん実をつけてくれた。去年よりも実が大きい。実家などあちこちに発送も始めました。昨日は柚子湯であったまった(ケチなので一度鍋用に絞ったもの。お客様がきたときにはそんなことしませんが)。

4時半起きで、上毛の原稿を書き始める。散歩に出たら夜中の雨が上がって散り散りになった雲に映える朝焼けが美しかった。

今日の法政は学生による私へのインタビュー。実習は過去2回行って今回が冊子に残すメインのインタビューとなる。やり方や分担など、作戦はすべて彼らに任せているので、どうなるんだかまったくわからない。彼らは既に私の仕事のやり方とか考え方とか、かなりよく知っているし、一体何を聞かれるんだろう? 写真も撮るそうなので少しこざっぱりした格好にします。講義のあとは補講2人。


「離陸」について

「離陸」の連載を文學界12月売りからはじめます。第一話はもう少しで仕上がります。昨日は第二話以降の打ち合せをしました。「離陸」は、デビュー前2002年頃から企画としては持っていたけれど(新人賞を受賞した日に編集者に打ち明けた記憶がある)、何度トライしても当時の技量では歯が立たなかった。でも、今が書き始める時期だと思ったので連載をさせてもらうことにしました。

打ち合せでは、雷に打たれたような、震えが来るようなことが何度もありました。ずっと持っていたいくつかのエピソードの意味が解明され、また新しいことが降って来るたびに「とんでもねー話だ」「おっかねーよこれ!」と大きな声を出したほど(もちろん打ち合せの主要な部分はしらふです)。

物語は三部構成となります。第一部は淡々とした文体で立ち上げるけれどストーリーは次第に混迷を極め、第二部ではエンタメまがいの仕掛けも使い、第三部で美しい物語としての着地を試みたい。連載は1年では終わらないと思います。たくさん勉強もしなくてはなりません。ちゃんと書けるか、書いてるうちに発狂しないか心配。でも「作家の超然」や「不愉快〜」と方向は全く違います。私の思うところの純文学的なハードルじゃないんです。いままで書いたことのないタイプのものです。

 

最初からSpecial Thanks もおかしいですが、去年の11月に仙台に伺ったときに、伊坂幸太郎さんにお目にかかってこの小説のことを相談させていただきました。初対面だったのに伊坂さんとお話しているうちにたくさんのことが急にわかって、やっと連載開始にこぎ着けることができました。こんな場で失礼ですが、伊坂さんには心よりお礼申し上げたいと思います。(もちろん編集者経由でもお礼の手紙を書きたいと思っています)。このHPのインタビュー2で、伊坂さんに関する質問があり、回答をずっと保留してきましたが、具体的な設定や技術の指導ということではなく、発想の部分でお世話になったことをご報告します。


ホルモン界

先日聞いてツボだった言葉。「ホルモン界の重鎮」。確かに群馬はホルモンが美味しくて、みんなよく食べるけど、そんな法曹界とか芸能界みたいな世界があったとは。

そして今日は文學界打ち合せ。

【追記】打ち合せが一段落したあとに、鍋をやったら、文學界はコンニャクが旨い旨いと言ってたくさん食べた。たまたま私の担当が編集長なので「どうですかいっそ『蒟蒻界』に雑誌名を変えてみては?」とそそのかしたが、酔いがちょっと足りなかったのか、賛同を得られなかった。残念。


街道を行ぐの日

今日は上毛新聞「絲山秋子の街道(けぇど)を行ぐ」の取材日。下見はしてあるので、記者、カメラマンと同行で走ってきます。どこに行くかは言えません。取材して、原稿書いて、掲載は11/15(火)、毎月第三火曜日なので資源ゴミの日とかと連動して覚えていただければ。都内で見たいって方は、国会図書館で閲覧可能です。もしくは東京駅の、上越・長野・東北新幹線のホームのキオスクで買えます(入場券必要)。


もしも私がツイッターをやったら(つまらない)

ツイッターやりません。厳密にはアカウント持っているけれど、兄とFC東京ーザスパ草津をけなし合うツイート以外一切していない。でも、もしもやるとしたらこんな感じになるのかな。

    ***

iPhotoのファイルに、「逃亡くそたわけ」の九州取材(7泊8日?)の写真1,062枚を発見。スライドショーで見たら意外に面白いので(1時間くらい)法政の後期授業の最後の日に上映会することにしました。プロジェクタでスライドショーかけっぱなしにして、みんなで喋ってればいいんだけどね。

アバルトプントをネットで見て、90年代に大コケしたフィアット/ブラビッシモを思い出してしまった。

愛媛・松山空港で「ポンジュースの出る蛇口」が公開されるってニュースをネットで見たんだけれど、本県でも「糸コンニャク蛇口」があったらシュールでいいなあ。ちなみに「手作りコンニャク」はめちゃめちゃ旨いです。本物のカニがあれだったら、ふつうのコンニャクがカニかまに思えるほど。

     ***

なんか、やっぱり向いてない。この形で日記を続けていきます。


ビタミンマイナーチェンジ

意外に疲れが残ってないので早朝から原稿書いてます。

午後FM。前回市川アナと二人で話し合った結果(プロデューサーとかディレクターとかいないのですよ。私たちと技術さんで番組やってます。大きなことは部長に相談します)、今日からコーナーの時間配分など少し変更することになりました。2時間生番組なのでまだまだいろんな面白いことが出来るはず。ポッドキャストは時刻を変更しましたが、内容は変わらずローカルかもしれない話題を全世界に発信していきます。月末にはまた、アーティスト特集をやる予定です。

4時台opは「恋するチャック」リッキー・リー・ジョーンズ、セレクションは「ジャスト・ア・リトル・ビッド」ウエストロード・ブルースバンド、おすすめ本は宮部みゆき著「おまえさん」、5時台opは「スプリングタイム」ジョナサン・リッチマン、5時台edは「プリンス・チャーミング」アダム・アンド・ジ・アンツ。


そういう日のことは覚えてる

去年の誕生日は、講談社と「末裔」の打ち合せでした。クリスマスイブは新潮社と呉取材してました。バレンタインデーは講談社が新刊の見本持ってきました。わざとじゃないのはわかっています。そして今年も小説現代(講談社)が22日が一番都合がいいんだそうです。

別に、誕生日がめでたいとか逆にさびしいとか、スペシャルなディナーとか、編集者に嫉妬する人とか、そーゆーのは一切ないんですがそれでもなんだかくやしいなあ。せめて休みたい。正月生まれの親がちょっと羨ましくなってきました。

【追記】以前からお話を伺いたかったとある分野の専門家の方とアポイントとれたので、瑣末なくやしさなどふっとびました。楽しみですが、少々緊張します。


お礼など

昨日の三省堂書店トークショー&サイン会、会場の適度な緊張感と視線の優しさ、あたたかさを感じながら、豊崎さんと話すことができました。来て下さった方、そして三省堂書店さんに心よりお礼申し上げます。豊崎さんと、いつか一緒にラジオに出てみたいなあ。

法政とイベントの間の新潮打ち合せは、そんな力を入れるつもりではなかったのに、短編集全体のことや、個々のエピソードなど、またいろいろ書くべきことが見つかってしまった。

打ち上げが遅くなるのがわかっていたので都内に宿泊して、午前中に帰ってきました。犬ってやつは帰って来たときに怒らないところが偉い。


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