Diary

芥川の日の昼

発表の電話がかかってくる夜まで暇だ。いつも通りの蒲田の生活だ。風呂入って、コーヒー飲んで、「海の仙人」の直しで苦しんで、さんきちで昼飯食って、午後から掃除でもするか、て感じで。もう見飽きたでしょこの日記。
もっと緊張するかと思ってたがそうでもない、ちゃんと二度寝もした。年をとってずぶとくなって来たのかもしれない。
受賞だったら着替えて化粧して(めんどくせー)東京会館に行くのだけれど、落ちてても担当編集者が蒲田まで来てくれると言う。昨日も飲んだし、五島も一緒だし、いいのかしらん。落ちたら落ちたでのんびり五島に行けばいいし、仕事はまだいっぱいあるし、どうてことないな。と、うそぶいてみる。本当はそりゃ欲しいよ100万円、だって8月車検だもの。生活かかってるもの。


象の絵がよかった

午前、歯医者。午後、文學界編集者と打ち合わせ。「第七障害」のゲラの直しを提出、かなりよくなったと思う。五島から帰ってきたらゲラがあがるのでそれで再度やりましょうとのこと。ぎりぎりまでやる。
嬉しいことがあった。オンリートークを読んで文藝春秋にイラストの持ち込みをしてくれた人がいたというのだ。タイヤ公園に行ったりキングクリムゾンのCDを聴いたりして描いて下さった。もちろんプロで集英社から出た本の装画など担当されている。見せてもらったら、「あ、なんか私が出てくる」みたいな作品ばかりなのだ。どちらかと言うと、オンリートークより第七障害の温度に近い。
こちらから提案する表紙の写真の方も今日撮影してもらっている。出来上がりが楽しみ。
打ち合わせの後、地元の人から教えてもらった土佐料理屋で飲む。いいお店でした。


たまるたまらん

昨日の打ち合わせで、行き詰まっていた「海の仙人」の問題点がいくつも出てきた。納得のいく出来になるのはまだまだ遠い先という気がする。それから神楽坂の、民家を改築したという雰囲気のいいお店でご馳走になり、蒲田へ帰った。朝、原稿を見直してちょっと滅入る。小手先の切り貼りではなく、全体が生きてくるような文章が必要だ。もっと力が要る。
蒲田で、明日の打ち合わせに使うものを忘れてたのでそれを取ってまた実家に。出入りが激しいと部屋ってなんか、荒れるなあ。読んでない新聞とかたまる
し。金はたまらんのに新聞と薬だけはようたまる。


帳尻発動

五島行きに一週間を切って、いつまでも中だるみをしていられなくなって、書店でるるぶを買って来た。メインの資料館関係を一日目と三日目でやっつけて、あとは島内ドライブだな、一周と十字路があってドライブするだけで楽しい島だ。雨が降ったら上五島で教会巡り、晴れたら海水浴って感じでしょうか。梅雨、明けるかなあ。
夕方、新潮の担当者と単行本の担当者と打ち合わせ、お食事。


しばしお別れ

今週木曜から3連続公用が入り、ロッテンマイヤーは27日までお休み。今日は晴れてたら散歩でも存分にしてやろうと思って行くが、ざざ降りだったので、
彼の得意とするお絵かきにする。この前作文で書いた「将来なりたいもの」について絵を描く。私も描く。「だって糸山さん大人じゃん」とガキは言うが、大人になっても夢はあるのだ。虹ノ松原とジャガーを背景に海水浴するナイスバディなばあさんの絵を描いた。 今日はおばあちゃん(友人の母)が来ていた。その影響もあるのかいつもの3倍生意気である。乱暴だし口も悪い。味方がいるからワガママ言っても大丈夫、っていう感じなのかな。それとも子供扱いすんなよという見栄があるのかな。こちらはかまわず叱るとこは叱る。そのうち絵に没頭してくれた。そのあとはたっぷりドリトル先生、おばあちゃんの手前テレビゲームはやりたくなかった、よかった無事終わって。


長期入院

入院中の車がなかなか帰って来ない。クーラーとマフラーの修理で出したのだけれど、マフラーの在庫がないらしい。全くイタ車はこれだから。いつものこと
だが。8月は車検だからこのまま置いたっきりかな。クーラー直って秋だったらずいぶん損した気分だ。
来週車が帰ってくるとは限らないので、海用品とワンピース(何事があるかわからないから)をバス乗り継ぎで蒲田に持っていく。面倒だけど仕方ない。バスの中で「第七障害」のゲラ見直しをする。


発掘

予定がない、出る気もない。明日もなにもない。すばらしい。
実家で「第七障害」ゲラと「海の仙人」の直しを続ける。「海の仙人」は行き詰まり気味で、一旦新潮の編集者に読んでもらうことになった。同時に単行本の担当者にも紹介いただく。

20日~23日の五島(取材)旅行に向けて納戸で海グッズを発掘&補充する。水着、シュノーケル、浮輪、ビーチサンダル、シート、タオル、サングラス、シーブリーズ。こんなとこかな。明日にでもガイドを買ってきて地図を見直そうかな。2度目とはいえ、五島に行くのは10年ぶりなのだ。


蛙両断

オフレコだった芥川ノミネートの発表。嬉しいは嬉しいけれどなんだか新聞を見て「ほほう」という感じで。当日もいつも通り、蒲田で原稿書いてます。それしかやることないもんね。それと旅の支度かなあ。

ロッテンマイヤー先の子が学校で蛙をハサミでちょん切ったらしい。それで親が先生に呼び出されて、大変だったそうな。1匹2匹くらいならそのくらいやるよなあ。望まなくても蛙の解剖やってた時代もあったし。学校は今めちゃめちゃナーバスらしい。


無題

朝がつらい。何時間寝ても昼まで眠い。禿先生と話していても眠い。そろそろベゲタミンの外しどきか、ということになる。ベゲは複合材なので、フェノバルビタールだけを除いた処方、すなわちコントミンとピレチアを飲むことになる。
躁っぽいのは、周囲の状況によるものも多いのではないかということで、特にロドピンの増量等はなし。
午後はゲラと格闘。


落ち着けあたくし

文藝春秋へ行って、単行本の打ち合わせ、など。(追記:新聞社の取材、7日と合計6社)
病気の頃をよく知っている友人から軽躁と言われた。たしかに、次々と小説の企画は思い浮かぶのだけれど集中力がなくてすすまない。気分散漫。落ち着きのなさはロッテンマイヤー先のガキと同程度か。気をつけないと。軽躁ならまだ仕事にプラスになることもあるが、本当の躁になると何もできないばかりか人に迷惑をかけたり自分で自分の首をしめることもやらかす。躁はやばい。躁の後にはでかい鬱が来る。落ち着けあたくし。まだ大丈夫だ、睡眠もとれるし物も食べられる。今はじっくりと「第七障害」を仕上げるときだ。
明日医者でタイミングがよかった。やっぱロドピン増やそうよ禿先生。今夜から実家でしばらく様子を見るか。


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