Diary

ロードスター

学大に行ったら御利益があって、ものすごくやる気が湧いてきた。帰りの電車では頭がガンガンする程だった。「袋小路」リライト。指がいてー。空振りかもしれんけど、こんなの久しぶり。
新潮から、取材旅行(単独)のOKが出た。もう少し早くわかれば今週行けたのに残念。二泊三日の旅程表(こういうのだけは得意)を作って提出。ホテルはあんまり生意気なところに泊まってもなんだと思ったので新潮にお願いするが、レンタカーはひそかにロードスターを借りるつもりである。あ、ここに書いたら全然ひそかじゃないね。


秋がきた

暖房便座を入れた。スリッパを履いた。コーンスープを飲んだ。3日連続で外出したので大いに昼寝をした。
それで、もっと素直に書こうと思った。書きたかったことをちゃんと思い出すことにした。


緑の先生

今夜、某出版社に勤める大学の同級生と一緒に会う生物学の先生は早稲田ではちょっとした有名人だった。着ているものに必ず緑色が入っているのだ。緑のスーツに緑のコートなんて日も結構あった。緑の万年筆で書く字は緑のインクだったし、試験監督のアルバイトで教授の推薦が必要だった時には、朱肉ならぬ緑肉で判子を押して下さった。お住まいまで緑にちなんだ地名だ。徹底している。
授業は講談を聴いているみたいで面白かった。「あはれシマウマ食べられる運命!」とか、そういう語り口だった。私達はこの先生の一般教養ゼミに入っていたので、よく食べ歩きにも連れていっていただいた。大学で懐かしいのはこの先生とゼミの先生だけだ。(父にも習ったが別に懐かしくはないわな)大学を卒業して13年が経って、先生がお元気なことが嬉しい。
やっぱり、無職の時だったら会えなかったと思う。先の見えない新人ではあるが、一応、作家になりましたよという報告が出来るのはありがたいことだ。


平積み

「ライバル」森健氏の「火薬と愛の星」の単行本を本屋で見つける。いいなあ単行本。羨ましくてくやしいな。でも平積みになってなかった。それで、自分の単行本が平積みになるところを夢見ていたことに気がついた。芥川でもとらなきゃ無理だっつーの。しかしほんとに単行本は出るんだろうか、映画も出来るんだろうか。来年のことを話すと鬼が笑うか。
調子が戻ってきたのでロッテンマイヤー再開。やっぱ疲れるなあ。


ルー・リード

ひどかった。こんなにひどいコンサートは久しぶりというか初めてだ。
ギター兼キーボード、チェロ、ルー、フェルナンド・サンダース、バックボーカルという編成、おいおいドラムがないぞ。前回、4年前のライブがシンプルながら充実していてとても良かっただけに今度のバラバラぶりは悲惨にさえ見えた。チェロなんかゲストで出せばいいだろ。私はフェルナンド・サンダースというベーシストのファンで、この人さえ見られればと思って行ったが、なんとフェルさん大活躍。それもイヤな活躍。ベースとバックコーラスはいいけど、曲の途中でベースを放り出して下手くそなシンセドラムを叩いたり、ベース弾きながらバスドラ打ったりしている。もうめちゃくちゃ。それと太極拳のオヤジが出てきて舞ったりしていたがそんな金あったら、頼むからドラムドラムドラムを入れてくれ。曲は4年前は新しいのしかやらなかったが今回は昔の曲も多かった、が、なにをやってもこの編成じゃだめだ、最初の入りから音が合ってないんだ、聴く気がどんどん薄れてくる。
私はアンコールで立たなかった。拍手している奴らがバカみたいに思えた。練習を見ているみたいなのに誰も「金返せ」と怒鳴らない。ルーはすっかり耄碌してしまったんだろうか、これがプロのステージなんだろうか。


貯金公開

窓を閉めようと立ち上がった時に足元でぷちっという感触があった。テレビの配線の繋ぎのところをやった。ええ、そうそう昔のやつ、弁当箱みたいのにコードを突っ込んでネジで回して留めるやつ。もうコードがぎりぎりで繋ぎ直せないや。貰い物のテレビだけれどもういいか。パソコンでテレビを見られるようにチューナーを買おうかな、いやもちろん稿料入ってから、ってことは最短11月か。はあ。別にテレビなんか普段はいらないんだけど、なんか事あるごとに金がないのがむかつく。ある人に「自転車操業」と言われたが、新人賞貰った時に500万も1000万も貯金がありゃそりゃ話は別だよ。私の貯金、1400円。
新潮に「海の仙人」(タイトル変わるかも)直しを送る。角川も相談事があって原稿を送った。でもすっきりはしてない。


寝ながらできる仕事

お腹壊して寝てた。あんまり仕事にはならんかった。


醒めない昼酒

自由が丘で昼からビール。いつも相談してる人に、小説の話をいろいろ聞いてもらう。
帰って来て仕事をするだろうと自分でも思っていたが大間違いで、いつまでたっても酔いが醒めない、頭がぼーっとしている。すごく久しぶりの後輩からメールが来ていた。某出版社にいる大学の同期と、先生と飲む件で長電話。
一人でこういう暮らしをしていると、人との接点が多い日とまるでない日がある。ない日の方が多いけどね。


祭りの後

母が「もう私これから何をしていいのかわからない」と言った。昨日は来客中にも関わらず台所に隠れてはイヤホンでラジオを聞いていたらしい。父は野球で母がイライラしなくなって心底ほっとしていることと思う。我が家では父と兄はサッカー党である。
とりあえず私の今日も脱力モード。スポーツ新聞を全部買ってコンビニのおばちゃんに笑われた。たらたら仕事はするものの、なんか身が入らなくて昼寝。今日は日本中にこういう抜け殻がおるんだろうなあと思う。


阪神優勝

いつまで実家にいても阪神は優勝しないので蒲田に帰ってきてラジオを聞いた。そしたら優勝した、そんなもんだね。
18年前、浪人してた私は優勝の試合を神宮で見た。2浪の人が朝4時から並んでチケットをとってくれた。掛布のホームランで同点だったのかな、確か。佐野の大飛球もあった。85年のチームで一番好きだったのは弘田だった。小柄でいやらしいバッティングをする選手で「いぶし銀」と呼ばれていた。優勝の日は銀座線の中でも六甲颪の大合唱だった。家に帰ると母がほろりと涙をこぼしていた。
18年間ずっと、ちゃんと応援してたわけじゃない。暗黒時代、シーズン中盤になるともう捨てていた年も多かった。新庄が渡米するときに入ってきた選手が「僕が新庄さんの穴を埋めます」と豪語した。まさかと思ったけれど、それが今日のサヨナラヒットを打った赤星で、私の中では弘田の後継者だ。
優勝はすごい。なんか、自分にもすごいことが出来るんじゃないかという気にさせてくれる。そうやってバカになりきれる喜びを野球が与えてくれる。


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