Diary

かなり詰めて仕事したんで14日は休みました。散歩したあと昼まで寝て、午後は温泉。それから上毛の下見かねてぷらぷらドライブしてきました。週末(今日明日)がっちり仕事します。


朝からペットシッターと植木屋さんが来る。上毛新聞「街道を行ぐ」の原稿を仕上げた。今回は書きたいこともたくさんあり、資料も充実していたのでまとめるのが大変でした。今から離陸のゲラ、夕方新潮文庫来宅。


先週の水曜日に立川に行ってから、犬の散歩とゴミ出しとスーパーに一度行っただけでずっとひきこもっていたので、エフエムと言えどなんか立派な外出という気がする。

4時台opは、ウォールズ・カム・タンブリング・ダウン/ザ・スタイル・カウンシル、セレクションはユアズ・ノー・ディスグレイス/イエス、おすすめ本は井原美代子氏の写真集「みさおとふくまる」、5時台opはマイ・ライフ・アズ・ア・クリープ〜ライフル・コールド・グッバイ/ザ・マイナス・ファイヴ、5時台edはミスティ・アイズ/リチャード・ロイド。

今日と12月26日の4時台フリートークは過去の575の大賞作品から田中香アナと私が選ぶベストセレクション。12月575のお題は「おねがいしますの575」


明け方の湯たんぽ

日々の仕事でエンジンがかかんねーと騒いでいたら、アルファロメオのエンジンがかからなくなりました。バッテリーでもセルでもない、点火系だったっけ。たしか去年の冬も同じような現象があった。「アルファは夏には強くて冬弱い、クーペは逆」と整備士の友人と喋った覚えがある。12月ってのは毎年ものが壊れます。

つうかものが壊れてもおかしくないくらい、うちは寒いです。朝なんかコーヒー淹れに行くのにダウン必須です。台所のオリーブオイルががっちがちに凍って、さかさにしても動きませんでした。犬の水の氷も毎朝鉄ペグで破壊しています。水道は凍ってないんで助かります。蹴り出して布団の外に出てしまった明け方の湯たんぽの冷たさはなんとも興ざめなことであるよ。

離陸11を脱稿。年末進行がどうのこうのより、この二ヶ月分は小説のなかがめちゃめちゃになってるので、ついていくのがきつかった。あと一回で第二部終わるかな。


杳として知れない

こっつぁみー(すごく寒い、の古い群馬弁)と思ったら15時の気温3℃、一瞬だけど雪が舞ってた。

ここんとこずっと離陸11。昨日よりはすすんだけど、調べ物しながらなので枚数的にはまだ12枚。やっぱり難しいよこの話。といってやめるわけにもいかない。第3回くらいに「乃緒の行方は杳として知れない」と書いて終わっていいですかと編集者に聞いたらダメと言われた。やってみたいなそういう反則。


友達が来て一緒にひるごはん。スーパーで売ってる生のピザ買ってきて、それにタマネギとかパプリカとかサラミとかソーセージとかいろいろのっけて(あればオイルサーディンとか食べるときに生ハムとか)さらにチーズも足して250℃のオーブンで8分焼く。出前ピザの方が美味しいかもしれないけれどこれはこれで手軽で安くて楽しい。

友達が帰って午後は上毛と離陸、原稿がすすまなくて頭抱えた。明日がんばる。


キジも鳴かずば役立たず

どうも段取りがうまくない。上毛の下書きして、家事やって、「忘れられたワルツ」書いて、あとは細かい仕事であっという間に夕方になって地震きた。311のときと同じように隣のおばあちゃんのところ行った。会って話したらほっとした。お隣はほんと大事。犬どもは本日3回目の散歩で大喜び。キジのロミオ、鳴かず。

あとで夜食に鍋焼きうどん作ろうと思います。ネギと春菊、椎茸、豚肉、卵。あと商品名出すのもアレですが「加賀揚げ」ってやつが好きなんで、私はそれ入れます。すぐできます。卵はお好みのタイミングで。寒い朝にやる気出すときもおすすめ。

今日発売の新潮「NR」にしても、ブルータス再録の「ニイタカヤマノボレ」にしても、「忘れられたワルツ」にしても内容は不吉で不安になるかもしれません。来年発売の短編集も、不謹慎ではないけれど愉快ではないです。これからまだ何が起きるかわからないなかで書いているので、本読んでスカッとして気持ちよくなりたいひとには向いてないかもしれないです。


第九回 絲山賞

絲山賞の説明とこれまでの受賞者一覧につきましては、トップ→プロフィール→絲山賞について でご覧ください。私が勝手にここで選ぶだけなので何の権威も名誉もありません。受賞者ご本人にはここを読んだ親切な編集者が連絡して下さることが多いようです。

第九回絲山賞は由井鮎彦さんの「会えなかった人」(筑摩書房 2011年12月刊)に決まりました。

今年は文芸季評の関係でたくさんの良書に出会いましたが、一番面白かったのはこの本です。由井さんがどんな方か存じませんが、この作品は第27回太宰治賞を受賞したデビュー作です。違和感、そらぞらしさ、反復、NGワード、緻密さーー得体が知れませんがたくさん笑いも詰まっています。難解ですが破綻はない、しかも文体が清潔ときています。読む側にもかなりの技術が要求されます。次の作品はもう私の読解力を超えてわけのわからないところに行ってしまっているかもしれない。宇宙人が書いたような小説になるかもしれない。好き嫌いや評価は分かれるかもしれませんが、「注目に値する」という言葉は現在の日本文学に於いては由井さんのためにある言葉です。その意味で今回の絲山賞を謹んでさし上げたいと思います。


逃亡くそたわけ英語版

立川通院。今日は予約の時間が早かったので星空の下犬と散歩してから出かけました。このところ眠りの質量ともにいいので眠剤は減らす方向になりました。通院後、「忘れられたワルツ」についての取材で人と会いました。

「逃亡くそたわけ」の英訳(紙の本と電子)が出ることになって(発売はまだずっと先です)すごく気になってたんですが、契約書を見るところだとIN PURSUIT OF LAVENDER(ラベンダーを求めて)というのがタイトルみたいです。直訳じゃなくて本当によかった。花ちゃんとなごやんはどんな英語を喋るんだろうなあ。

ちなみに英語の翻訳はほかに「沖で待つ」がネットで読めます。「イッツ・オンリー・トーク」はジャパンタイムズ社から出ています。その他の国では、ハンガリー、台湾、韓国でたくさん出ています。中国はこの夏出たオンリートークと沖で待つの2冊、フランスは「勤労感謝の日(沖で待つ含む)」です。


文學界の1月売り「離陸」を書き始める。新潮「忘れられたワルツ」もすすんだ。


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