2004/5/15 土曜日
群像の小説もやっと形がついてきて、例によって短い。中公の書き下ろしは内容はともかく一週間で80枚、これは枚数行くんじゃないかと思う。長さと、その小説に関わっている時間は比例しない。直しということだけについて言えば、来月の野性時代に出る「ベル・エポック」(17枚)は、相当やった。長さは小説そのものが(無駄を削ってくれとか、もっと語ってくれとか)欲するものなので、私の経済的事情とは関係ない。判っていても通帳で原稿料見るとショックだ。
今夜は誘われてお芝居を見に行く。
2004/5/14 金曜日
躁っぽい。眠剤があまり効かず早朝から仕事。一段落してご飯食べて昼寝、起きて焦燥を感じる。今日は個人的にがっかりなことがあって服のやけ買い。5着買った。やたらコーヒーが飲みたい。確認、催促したいことが山ほどあるが今日はやめた方がいい。これからまた仕事。
2004/5/13 木曜日
九州の元同僚、先輩方19名からお祝いをいただきました。有志代表の方にお手紙を出しますが、取り急ぎこの場にてお礼申し上げます。すごく嬉しかった! ありがとうございます。
午後、群像打ち合せ。迷うところがあって停滞していたのが、打ち合せでうまく整理出来て一気に動き出した。帰ってすぐに原稿に突入……したのだが、巨人×阪神で中断、福原のホームランが見れて良かった。(こういう試合の後は、必ず母から喜びのメールが来るはず)今からまた原稿やります。
2004/5/12 水曜日
4時間睡眠。病院。眠剤をちょっと強くする。
午後、ゲラ。長編は既に75枚、来年取材しながらゆっくり書くはずがなんでこんなことになったのか見当がつかない。猛烈な肩こり。
夜、共同通信祝宴。シャワー浴びていこう、それでもまだサロンパス臭かったらすみません。
2004/5/11 火曜日
今日から明日にかけて各社から一斉ゲラ襲撃がある模様。ゲラをやるのは小説書くよりも好きかもしんない。私は、最終稿を提出した時点で一度内容をリセットして忘れてしまう。その作品が「いよいよ活字になります」と言ってゲラの形で一時帰宅する。入念に旅支度を整えてやる。そして作品は旅に出る。
一旦活字になっちゃうともう殆ど見ない。
2004/5/10 月曜日
ボスがいる。白黒の猫で、体はすごく大きい。よく家のそばでぬうっと休んでいる。現職のボスかどうかは知らないが、顔に傷跡がたくさんあるのは猫社会では喧嘩の強い証拠らしいから有力者には間違いない。片目にひどい傷がある。近所には彼の子供とおぼしきそっくりな毛色の子猫が何匹もいる。
ボスは私なぞ見ても驚かない。傷のない方の丸い目でじっとこっちを見ている。よほど近寄ると「しょうもねえな」という感じで退く。逃げない。ゆっくり立ち去るだけだ。「猫ちゃん」なんて言って舌でも鳴らしたらひどい目に遭わされそうだ。可愛さの欠片もない、ペットにしたいなんて思わない。でも、なんとなくボスが私のことを「こいつ無害」と覚えていてくれたらそれでいいなあ。
2004/5/9 日曜日
朝から仕事。昼、朝日トリッパーインタビュー。
プリンタのインクとコーヒー、煙草、牛乳、ファンデーション、最低限の買い物。ステップアップしようか迷うが結局セザンヌ化粧品続行、380円。4000円も5000円もするファンデがどんな感じだったか、とっくの昔に忘れてしまった。
2004/5/8 土曜日
どうも物事は順序通りにはいかない。昨日、微熱でモヤモヤごろごろしているうちに、中央公論の長編の登場人物がぽこっと生まれた。テーマと舞台だけ他とダブらないように押さえてあって、書くのは来年の予定だったんだけれど、ほっておくわけにいかない。早速担当者と長電話していたら骨格がばーっと見えてきて、そのままのテンションで書き始めた。へろへろになって寝ようとして、何度がばと起きてPCを立ち上げたことか。今日も書ける書ける、自動筆記状態。外出もままならぬ。大変なことになってしまった。
群像もやってますもちろんです。
2004/5/7 金曜日
昔の上司から電話あり「勤労感謝の『キッチンバックの黄色い100角タイル』ておーまえ、業界丸出しだがや」と笑われた。品名書かんかっただけええでしょー。車だって車種まで書いているのだから、ディテールとして残したくて、でもどうするか迷った部分。
新潮社に行くたびに思う「外壁には渋い窯変調の土物タイルが馬貼りに貼られていて、Rのついた役物は特注品と推察された」なんてことまでは書かんから安心してちょーでゃー。
昨夜は咽喉、今日は微熱、どうも風邪らしい。美味しいものを食べに行く計略があったが、味がわからんのじゃ仕方ないので延期。相手も風邪っぴき。これだけを楽しみに連休中がんばってきたのに身体はイジワルだ。
2004/5/6 木曜日
朝日トリッパーがインタビューの主要質問項目をあらかじめ送付してくれた。こういうやり方もあるんだ。作品については上手な新聞記者なんかだとぶっつけで思わぬ背景が引きだされたりすることもあるが、自分自身のことを喋るのは全然ダメなので、こういう形はとてもありがたい。国会みたいだけど答弁書作成。
やけにふらつく。ろくに食ってないせいか、それとも風邪か。