2004/6/12 土曜日
早寝早起き。午前中はエッセイを書くのがいいみたいだ。午後、いつも行く店で仕事。はかどる。思わぬところが動き出した。知らない街をちょっとだけ探検してから、夕方から友人と新橋で飲む。素敵な手帳をいただいて、趣味と決めた(だから下手でいいのだ)自由律俳句のために使うことにした。ほどよく酔って電車に間に合って帰る。
昨日は少し愚痴っぽかった。仕事7件なんて同世代のサラリーマンなら当たり前にこなしてる。どうしても私の価値基準はそこにある。
2004/6/11 金曜日
やっとだるさがとれてきた。いきなり高回転で仕事はできないが、来週の予定を入れ、群像と東京人のコラムの著者校を戻す。メインの小説は新潮だが、単発エッセイは除いて7件進行中というのはちょっと多い。一時期ザッパが毎月のようにアルバムを出していたのを思いだす。仕事の納期を守るというのはサラリーマン時代に仕込まれた鉄則だが、結構苦しい。今は来年の安売りをしている。
今年は本はあと2冊、「海の仙人」と「袋小路の男」が出る予定。資本主義的には供給過多で単価が安くなりそうなんだけれど、沢山刷るわけじゃなし、そういうことではないですね。
2004/6/10 木曜日
洗濯して罰金払って公共料金払って散髪してシャワー浴びて、ちったー気分が綺麗になったか。どうだか。焦げ付いた疲れをとるために暇さえあれば眠る。珍しくチョコレートなんか食べてみる。BBSのお返事できてなくてすみません。(うな重のタイトル差し入れ嬉しかったっす)
夜になってやっと「海の仙人」単行本のゲラを始めた。久しぶりに読むのですっかり中身は忘れている。
2004/6/9 水曜日
一番好きなミュージシャンであるNYのギタリスト、ロバート・クイン(http://home.earthlink.net/~stayclean/quine.html)が亡くなった。NYを中心にルー・リード他いろいろなミュージシャンと活動していた人だ。あんなギターを弾く人は二度と現れない。少し泣いて、井伏が亡くなったと新聞で読んだ日を思いだした。井伏の時は、もう日本で会いたい作家なんて一人もいなくなってしまった、と思ったが、今は一度もライブでロバート・クインを見ることが出来なかったのが悔やまれる。今夜は寝るまで彼の参加したアルバムを聴くだろう。ファンに出来るのはそんなことしかない。本当は、死んでしまった人に対してできることなんか何もないと判っているけれど、それでも。
2004/6/8 火曜日
蓄積していた疲れがまとまって来た。昼過ぎまで寝たがだるい。いつもせっかちだけれど、少しのろまになって休みつつやろうと思う。先々の予定をこなしていくには体力つけないといけないのだが、また3キロ痩せた。
海の家の姉ちゃんみたいな格好をして出掛けたら、下着みたいな格好してんじゃねーよと言われた。夕方から寒くなってきて後悔。おまえそれでも6月かと6月にいちゃもんをつけたい。
2004/6/7 月曜日
奇特なことに、今回は同行して下さった角川の編集者が二人とも煙草を吸う。段取りは完璧で、帰り道、安心してレンタカーを飛ばしていて迂闊にも速度違反でつかまる。一発免停じゃなくて本当によかった。ともあれ内容の濃い取材が出来た。ロケーションは期待以上だった。おまけで短編の案もぽろっと出た。
2004/6/6 日曜日
新幹線に乗って、新しく学んだこと。喫煙車両ではひじ掛けの下の引出し式の灰皿をまず取ってしまってテーブルに乗せる。快適。
日記更新できなくてすみませんでした。エッジが繋がらない場所にいたので、どうしようもなかったです。ちなみに私のドコモは途中から圏内になったが、編集担当者のauは宿でも圏外。
久しぶりに温泉に入った。内湯、露天、貸しきり露天と贅沢三昧。小さいがとてもいい旅館で、隅々まで気配りがある。プライベートでまた来たいと思った。
2004/6/5 土曜日
昨日から新潮の新作をやっていて、調べ物とかしながら20枚くらい書いた。そこへとっかえひっかえ、海の仙人のゲラを見たり、NAVIのゲラをやったり、文芸誌が3紙届いたりしてなんだか落ち着かない。そわそわと旅の支度をして明日から角川と取材。
2004/6/4 金曜日
よかったティーポが直る。故障の原因はクーラーのコンプレッサの焼き付きだった。いつも見てくれている町工場のおやじは私が貧乏なのを知っているから「クーラーなしで乗るなら安くあげるけど、どうします?」と聞いてくれる、黙って高額の請求書をあげたりはしない。過去数年間、クーラーなしで乗っていたこともあるけれど、今はなんとかそこを一つ、クーラーが欲しい、だってまだ6月だもん。それにしても致命傷じゃなくて良かった。平成元年度登録のジジイ車だけれど、まだ乗れる。目指せ12万キロなのだ。
2004/6/3 木曜日
奥付6月14日で、イッツ・オンリー・トークが重版されます。品薄でご迷惑おかけしていまして本当に申し訳ありませんでした。帯も変わるそうなので、書店で見かけたらチェックしてみて下さい。
いろいろな人に、毎日日記を書くのは負担じゃないかと聞かれるけれど、これはスポーツ選手が毎日ランニングをするのと一緒だと思っている。小説がすすまない日も、打ち合せだけの日も、毎日なにかは書かなくちゃと思っている。日記にはあまり時間をかけないので、文章の悪い癖が後から見るとよくわかる。こんなことでも、少しでも芸の足しになればと思っている。
夜、新潮打ち合せ。新作のテーマについて話し合う。簡単ではないが、話すことでとりあえず一歩前進。