Diary

昼酒

講談社/出版の担当者が来蒲、昼の津右衛門にはじまって夜7時まで飲む。参りました。


鼻時計

うちの辺りは建物がくっつくように建っているので、窓を開けてると隣の家の飯時がよく判る。朝は目玉焼きの匂いがするし、昼は干物を焼いた匂い、夜はハンバーグとか野菜炒めの匂いが断りもなくうちに入ってくる。乱れた生活をしていても匂いで時間が判る。食わなきゃ、と思う。
今日は寒くて雨でうじうじしていた。さっき猫(トラ)が見るからにイヤそうな顔をして車の下で丸くなっていたが、気が合うなあと私は思った。トラはそんなこと思わないだろう。


なんか投げやりな一日

洗濯してランドリー行って駅ビル行ってバッグ買ってさんきち行ってトイレットペーパー買って家帰って着替えて学大行って帰ってきてテレビ直してあとでなんか食って寝る。仕事が充実しないと一日がつまらない。
夜になって仕事はじめました。200枚のプロットとディテールをちょっとずつ。なんかまだ面倒くさい。走らない、重い。


年に一度の

池上本門寺お会式、行きたかったなあ。今年はロッテンマイヤーで行けない。9月の鬱で2回休んでしまったのがなんとなく申し訳なくて今日は休めない。残念だなあと思いながら駅へと歩くと、これから本門寺に向かう一隊に出会った。
どん ツクツクツク
どん ツクツクツク
どん ツク どん ツク
どんどんどん
花が揺れ、纏が舞う。ああ来年は絶対行こう。


千客万来

一区切りついたのと今ごろ旅疲れが出たので昼間は殆ど寝ていた。
同じく小説を書いていてメールのやりとりをしているIさんが来蒲、街をぶらぶらしたあとベトナム料理を食べに行く。美味しかったけど食べ過ぎでふらふら。


返杯

新潮に原稿を送る。これで群像の分と両方ゲラ待ちになった。九州ではよく一つの杯で二人で飲む「返杯」というのをやったけれど、杯を相手に返してしまえば、相手が飲み終わって再びこっちにくるまで休めた、今まさにそういう感じです。
この二つが終わると次は来年の仕事。講談社の長編と文學界の中編、その後文學界の長編。つって、長編なんてほんとに書けるのかね、皆様もお思いだろうけれど私も心配である。


蒲田の夜

旅行中にかなり原稿を直していたので、後の仕事は少し楽できた。イメージが消えないうちに直しを終えたい。
夜、文學界の担当者と長嶋有さんが来蒲された。普段疑問に思っていたことや仕事のしかたなんかをいろいろお聞きできてよかった。とても面白かった。3時まで飲んだ。


富山へ

国道8号で富山へ。取材少々。お目当ての温泉に電話を入れると、予約でいっぱいなので外来入浴(ランチも)できないと言われてしまい、2時間もてあます。今回は飯には恵まれたけれど温泉についてはツイてなかったなあ。仕事しろってことだな。
空港のそばはスタンドがないと言われていたので41号でガソリンを入れる。「このへんにファミレスないですか」「ないですね」「Uターンしたらありますか」「ないですね、ずーっと引き返して右か左の道に行かないと」意味不明なのでファミレスはやめる。富山の街を見てもよかったんだけれど、疲れがピークに達していたのでもう運転したくなかった。やっぱ日本車は疲れる、それとも年のせいか? 仕方がないので空港でだらだら原稿を見ていた。
帰り、雲の海から頭を出した富士山と夕陽がめちゃめちゃきれいだった。ああ日本人。やっぱ蒲田は空港から近くていいね、ともあれ無事に帰りました。


金沢へ(この世で禁煙が許されるのは鮨屋だけ)

朝から敦賀を走りまわり歩き回りしてから芦原温泉へ。公衆浴場は定休日、やられた。明日の富山の温泉で借りを返す。
すぐに高速に乗っても良かったのだが、昔よく名古屋から来ていた塩屋海岸が懐かしく寄ってみた。道路がひとつ出来たこと以外、なにも変わってない。広くてなにもない砂浜だった。気持ち良かった。
金沢は全日空ホテル。自分じゃ恐れ多くてとれない。まともな格好してきて良かった。部屋は狭いけど机が広いので仕事仕事。ラウンジでも仕事仕事。夜、ホテルの紹介で蛇の目寿司へ、たまらん旨い。帰ってきてから最上階のバーへ。最上階といっても19階、でも地方都市ではどこからでも見つけられるほど高い。そういえば今回の旅はガイドブックなし地図なしで来たけれど何も困らない。


敦賀

いい年して小学生の遠足じゃあるまいし、夕べは眠れなかった、今朝も6時には起きていた。しかし早起きは三文の得、京浜東北線の不通を池上線五反田経由山手線で回避して、いやそれはもう大混雑でぐちゃぐちゃになりながら(タバコの箱とかまともなやつが一つもないくらい)余裕で新幹線に間に合った。
原稿を読みながら3時間、あっという間に敦賀に着く。前回新潟経由の下道で往復したことを思うとアホみたいに早い。マツダに行って白百合のようなファミリアを借りる。右ハンドルだと側溝が怖い、デカい車借りなくて良かった。ガツガツと3時間走り回ってメモとって写真撮って(見るんだろうか)まわる。とある漁港ではおっさんとお喋り。「地元の人がPRしてもなかなか新鮮味がないんだけどね、東京の人に書いてもらえるのは嬉しいよ」とのこと、がんばろ。
取材というのは一種の博打で、その場所に来ても何も思い浮かばなかったら、あっそう、という感じで多額の銭を無駄にするだけなのだが、今日のところはなんとか損益分岐点。
4時すぎに突如疲労に襲われてチェックイン。お宿はサンピア敦賀、町中至るところに看板が出ていて判りやすく、施設もきれい。立派な温泉大浴場があるようだが今入ると間違いなくダウンするのでもうちょっと仕事して、サカナ食いに行ってからにしよう。


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