Diary

本日できれば休業

このところ、まだ日記に書けないことも含めてかなりいろんな動きをしたり、小説の方も気合い入れていたので、どーにもなんないくらいくたびれました。明日はまた片品に行きます。

今日は、サボれることは全部サボって、だらだらうとうとしていたいです。自分のメシと犬のメシは作るけど。

夕方、山の母来訪予定。


初めての教壇

昨日は法政大学院の初回講義。同じような時間にゴミ出しに行くことも通院することもあるのに、なにが違うのか出掛けに犬どもがピーピーピーピー鳴くのに参った。おまえらは字が読めないから大学は無理だよ。

初回ということで、ガイダンスを行いました。要はこの一年間で、こういったことをやっていくよ、ここまで力をつけてほしい、という話です。あとは、彼らが社会人になったときに(どんな職業でも)必ず役に立つことを身につけてもらいたいという部分は、私自身の目標でもあります。学生との対話で、こちらが啓発される部分も多々あると思います。学生たちが、みんな生き生きした表情で聞いてくれるのがとても新鮮でした。(ときどき笑いをとらないと安心できない自分はいかんと思いましたが)。

私が学生のときなんざ大昔ですが、大教室で川勝平太先生(現在静岡県知事)の授業を聞いていたときの、経済学の面白さ、集中して深く入って行く感じは鮮明に覚えています。もちろん素人教授ですからああはなれないですけれど。

しかし困ったことが一つ。大学/大学院の授業ってどうやって終わるんだろ。全く思い出せません。「起立とかって言わないよね?」と言ったら学生に笑われました。「また来週!」じゃラジオみたいだし、挨拶しないのは気持ち悪いので「お疲れさまでした!」と言ったけど違うと思う。学生たちはにこにこしながら「ありがとうございました」と言ってくれたけど。

講義の後、群像と打ち合わせ。今後、群像では定期的に短編を掲載していくことになります。


コブシの花が咲いた。たんぽぽもたくさん咲いた。チューリップの莟がふくらんだ。モンシロチョウとモンキチョウがたくさんいた。茶色はチョウを食べないが、牛犬はジャンプしてぱくっと食べる。味とかどうでもいいみたい。

「不愉快な本の続編」の原稿はかなりすすんだ。今朝も2時始業で会話文を直していた。細かい文章の直しはまだたくさんあるけれど、残された大きな問題は一点のみで、原稿送って編集者と相談することにした。5月10日締切は例によってかなり早めにクリアできそう。

この後、洗濯、集金、選挙(投票所が変わってまたしても場所がわからない)、午後は街に出て散髪。ついでに旨いワインでも買ってくるかな。

明日から法政が始まる。予習はほぼ完了。学部は5月からになったみたいだけど、大学院は変更なし。思わず学生のノリで「なんだよー、5月からでいーじゃん」と思ったが、よく考えたら講義が少なくなって困るのはこちら側なのだった。


かき菜解禁

班長会議、伝統的なものとして続けていくこと、各家庭の協力が必要なこと、でも強制してはいけないことなど、町の規約が本当によく考えてあることを知って納得しました。もちろん地元に生まれ育ったならまた違う感想もあるんだろうけれど、小さな単位の自治ってこういうふうに出来ているんだ、と。アパート暮らしが長かったので知らなかったことばかり。内山節さんの、共同体に関する本をまた読み直そうと思いました。(もちろんここと上野村ではかなり違いますが)

まずは区費の集金に回り、それから道普請、4月は忙しいです。

そして懇親会も楽しかった! 群馬県という大きなくくりでは少し詳しくなってきたかなと思っていたけれど、町という単位では何も知らず、歴史のこと、行事のこと、花のこと、そのほかいろんな話を地元のお父さんたちから聞けて、今年参加した飲み会のベスト3に絶対入るな、ってくらい楽しかったです。どのみち私はここに最後まで住むから、知りたいことばかりです。

そして小さいけれど嬉しいニュース。群馬のかき菜とほうれん草が出荷できるようになりました。(まあ、地元じゃいただいたりして食べてたんですが)。今年は寒かったので、4月とはいえまだ甘くて美味しいです。


ヘッドランプ班長

今夜、集会所で班長会議がある。議題は新年度の取り組み、班長の業務など。しかし、プリントの一番下に「懇親会」とある。もちろんイヤじゃないんですよ、地元の人と知り合いになりたいし。

でもね、集会所だと歩いて帰ってこなくちゃならないでしょ。真っ暗ですよ。街灯なんてありません。停電とか全く関係ありません。クルマだってハイビームじゃなきゃ走れない。ヘッドランプ必要だな。いっそ「班長」って書いた御用提灯みたいのが欲しい。


書くのやめた

片品村の件、私も県内の事情はある程度知っておりますし、土地勘もあります。その上で以前からボランティアの事務局と連絡を取り合って「精神的なサポートの時期に入りつつある」ということで、現場の状況を知るために訪問し、かつ必要なものをお届けしたつもりだったのですが、

どうやら全く違う場所での情報からの思い込みからか、他の場所の写真のイメージからか、「体育館に必要もない本を送りつけた迷惑なボランティア」であるかのように思われた方も一定数いらっしゃったらしく、苦言を頂戴してしまいました。(片品村はスキー場等の宿泊施設を使用した避難です)

今後とも、事務局を通して相談しながら必要に応じて動くと思いますし必要ないことはしないでしょう。なにより群馬県内でしていることは、県民の一人としてささやかであっても協力したいという気持ちも変わりません。

私の行動については、なにかあれば片品村の「むらんてぃあ通信」に掲載されるでしょうし、関係のない方に誤解されたり、情報をさらに混乱させてしまうことは大変不本意ですので、ここでこれ以上具体的なことを報告するのはやめます。

おすすめの本など教えてくださった方々には申し訳ありません。参考にさせていただきます。ありがとうございました。


今日からFMぐんま「ビタミンカフェ」は隔週水曜4時〜6時の2時間出演となりました。2時間あればいろんなことが出来るので私も市川まどかアナも張り切っています。オープニングはジェネレーションX「レディ・ステディ・ゴー」、セレクションはまりちゃんズ「尾崎家の祖母」、エンディングはデビット・ヨハンセン&ヘンリー・スミス「リッチランド・ウーマン」、おすすめ本は角山栄著「茶の世界史」。

ここんとこiMacのメーラーとディスクドライブの調子がよろしくないために、iBookも抱え込んで次回以降の音源作りしながら今日の放送の準備。町内の神社当番のこともお願いして連絡しなくてはならないのだった。よせばいいのに大学院の予習まで同時進行でしたもんだからアタマのなかぐじゃぐじゃ。

窓の外で茶色が日なたに立って何が嬉しいんだかニコニコしてたので、寝ていた牛も起こして遊んだ。犬ってのはどんなタイミングでかまっても喜ぶからいい。そしてかまっていないときは、寝てるかじゃれあってるか。


書店員さんへのお願い

今回は書店員の方限定でのお願いです。この日記を読んでおられる方がいらっしゃいましたら、お知恵を貸してください。

昨日の日記に書きましたように、大人向けの書籍の差し入れも計画しております。避難して来られた方々の気晴らしや、つらく長く感じられる「待ち」状態の時間に本が役にたてればと考えています。片品には多くの方がいらっしゃいますので、本が好きな方もいると思うのです。

そんなわけで本を探しています。面白い新書、ページをめくるのが楽しくなるような写真の本、避難先で楽しめるかもしれない趣味の本、一度読んでおこうかなと思われそうなベストセラーなど。もちろん私自身あれこれ考えてはおりますが、おすすめしたい本の情報をメールにて送っていただければ幸いです。様子とニーズを見ながら少しずつ運びたいと思います。

少しでもかまいませんので、いい本を教えてください。どうぞよろしくお願いします。


片品に行ってきました

念のために、片品村は人口5000人で、1000人の福島県からの被災者を非常に早い段階で受け容れた、群馬県内の村です。

今日は何もわからないのでドライブがてら、児童書をたくさん持って様子を見に行きました。宿の訪問の後、小学校の説明会に参加して絵本、児童書の配布をしました。「大泥棒ホッツェンプロッツ」は、人気がありましたし、「銀河鉄道の夜」を抱きしめるようにした子にありがとうと言われたとき、心が震えました。ですがなぜか私は、バナナの叩き売りのおっさんみたいになってました。

地元の方々から、ラジオ聴いてますと言われてとても嬉しかったです。役場の方々は片品がラストシーンになった「ばかもの」を皆さんご存知で、物書き冥利につきることなのですが「ばかものの絲山さんだよ」「ああ、ばかものの絲山さんねー」と言われてました。

本なんてものが被災者の方に、今どれだけ必要かどうか、わかりませんが、次回は大人向けの読みやすい本を持ってお邪魔したいと思います。そのほか、できることをお手伝いしていきたいと思っています。


そんな理由でケッコンするやつぁいねーよ!

生まれて初めて結婚したいと思いました。いや、班長引き継ぎで、こらぁヒトリモノじゃおーごとだなって思っただけですが。班長は一年、教授も一年、しかしながら結婚は一年限定契約ってわけにいかないから無理だ。どうせ欲しかったのは笑顔で手伝ってくれるしっかり者の奥さん。でもそんな人がいたら、私が毎日叱られてうまかねーから一人でがんばります。今年度は病気できねー。

午前中、群像新人賞の選評を仕上げて送付。FMの5月の選曲をやりつつ、水曜日のおすすめ本の選定。新書の名著が2冊あったが一冊は残念ながら絶版になっていた。このあとエッセイの続きやって午後は小説まで行けるかな。

素敵な傘地蔵がお二方。「健康にただちに害はない」のに市場経由では入手できない旬のかき菜、そしてピースライト。嬉しい。


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