Diary

風が冷たかったけどすばらしい天気。榛名が紅葉しているのが下からでもよくわかる。

午前中の2時間、お手伝いさんが来てくれた。彼女が一生懸命やってくれてると、こちらもやる気が出て仕事がはかどります。人柄なんだろうけれど、いてくれるだけでモチベーションが上がるってすごい。


年末進行のその前に

午前中、小説の続きをやって午後は法政の授業計画を作成、送付。

文芸誌の校了が明けたので、あれこれ日程を決める。新潮、群像打ち合わせは日程を押さえた。来週の仙台出張は文春同行、私は一泊して翌日は群像の取材。出張といえばペットシッターの依頼もしなくてはならぬ。アルファ146の納車の日がまだ決まらない。その前に保険会社。クルマは私事だけど、そのほかは今からやっておかないと、あっという間に皆様年末進行に入ってめためたぎちぎちになってしまうし(今年は私自身は連載ないからいいけど)、こちらも『末裔』の再校ゲラが来るとそうのんびりもしていられないので。

バーネット・ニューマンは歳を取る前に行ってきます。146に慣れたら犬連れて実家にも行きたいところだけれど、小説次第だなあ。とりあえず庭の柚子と、ご近所の次郎柿のお裾分けを宅急便で送っておきました。

実家ではニート時代から今に至るまで、ほんとに一行も小説が書けないんですわ。今思いついた仮説、実家の近所に大先輩の偉い作家がお住まいなので、私みたいにデンパ拾って書いてる作家は、大先生のオーラの中で手も足も出ないのではないだろうか。(そんなアニメみたいな話があるかよ)


きた

昨夜、寝る間際に主人公が来て、すごいことを言った。一言だけだったけど、思ってもみなかったことでびっくりしてその後もどきどきしていた。眠れなかったら書こうと思ってたけどぐうぐう寝て、朝起きてからばーっと書いた。悩み続けたタイトルも決まるかもしれない。もう今日の仕事これで終わりでもいいくらい。


カレーうどんのしあわせ

おでんの言い分はこうだと思います。「だって、おまえから好きだって言ってきたんだろ」確かにその通り。

恋もおでんも最後は大体こんな感じです。かつてはあんなに愛し愛された時期もあったのに、すっかり飽きてしまった。捨てるにはしのびない、勿体ない。だって私のおでんだし。たくさん作らないとおいしくないし。でも余ったおでんを見るだけでため息。どーにもなんない気持ちです。

でも完食してしまえば、幸せな第二の人生が待っている、すなわちカレーうどんのダシ。これはもう、おでんのダシが最強。ネギと豚肉はちょっと炒めちゃったりして、缶詰のカレーを入れて片栗粉で調整してスパイスをぱぱっとやれば、生まれ変わります。「やっぱりあんたじゃなきゃダメ。一緒に暮らしててよかったよ」と言えます。

 

今日はだらだらしますよ。だらだら小説書きます。行き詰まったら昼間っから風呂入ったりして、そしてまた小説。ちっとも休みじゃないじゃん。


10月の行事終了

群馬県立点字図書館での講演会。質問、感想もたくさんいただけて、とても楽しい雰囲気となり、嬉しかったです。

これでキャンギャル月間(誰のどこがギャルなんだ)も終わり、本来の仕事に戻ってしばらく静かに暮らします。年内に、遠出がまだ3件あるけれど、それはまた別の話。

飲みに行こうかと思ったけど、帰って来て落ち着いたらくたびれちゃったので早寝します。


コマイヌサンにはほど遠い

昼間、暖かかったので原稿を持ってベランダに出た。犬はおっ放して遊ばせておいた。行儀の悪い連中だが、本や原稿には絶対手を出さないところだけはエライ。さんざん庭で遊んで飽きた二匹が足元に座って、いつ仕事が終わるかとすごい目で見ているので、

「コマイヌサン コマイヌサン」と呼んでみた。犬どもが、

「ア」「ウン」

と、言えば狛犬の完成(元ネタは母の時代の国語の教科書)なんだけど、ウチの場合は締まりのないツラで、

「あ」「あー」である。

 

昨日から三食たらふくおでんを食べて、もう飽きた。


おでん始めました。

県立点字図書館の講演準備、ほぼ完了。喋るのは項目と順番だけ決めておけばいいけど、朗読はかんじゃうとかっこわるいので練習する。家で自分の本の朗読の練習をするのは大変恥ずかしい。窓を開けてる季節だったら絶対できない。そんなとき、近所まで来たついでと言って工務店の社長が寄ってくれたんだけど、悪事を企んでいるところをみつかったみたいに慌てた。

今夜はおでん。「おでんにするぞっ!」と言い放った感じじゃなくて、脳内に住んでいる人々(どんな人だよ、誰と誰なんだよ)が「さすがにこの寒さじゃあ、おでんでしょう」と、全員一致で決めたので、そうかやっぱりそうか、と納得し、材料買って来て煮ている。シーズン最初なので、外道(ロールキャベツとかそういうの)は入れない。


表と裏

朝の景色。風が吹いて気温が下がって、関東平野が広くなった。山は立体的になった。雲は朝焼けで紅かった。

立川通院。今のところ精神状態は良好。名医からの今日の一言は「5年後、10年後の体のことを考えながらスケジュールを組んで行くのがこれからの課題」。

モノには表と裏がある。圏央道から見える山はただ単に「秩父の山」としか思っていなかった。でも、それがウチから一番遠くに見える山の裏側なんだ(どっちが表でもいいですが)という当たり前のことに、今日初めて気がついた。


毛布支給日

『末裔』の初校ゲラを終えた。作業がもたついていたので終わってほっとした。午後、シネマテークたかさきへ。

土曜日の点字図書館での講演は『エスケイプ/アブセント』がテキストなので、音楽だの朗読だのも取り入れてみるつもり。その準備をしつつ、法政の講義要項も作ろうと思っているので、今月中はあまり小説に出入りできないんじゃないかな。

風が強い。明日は7℃まで冷え込むそうなので、犬どもに毛布を支給した。牛の分は小屋に入れてやった。茶色は「いーのー、自分でやるのー」と両手で押さえた。しばらくして見たら、上手に広げて上で丸くなっている。


あげません。

今でもまだ「本はタダ」と思っている赤の他人から「ちょーだい」と言われることが一年に何度か、ある。どういう人かと言えば、十何年も前に一度か二度上司に連れられて行っただけのスナックのママだったりする。泥酔した昔の上司の電話に「あたしー、覚えてるー?」とか出られても、知るかよと思う。もちろん「書店さんにあると思いますよ」と断って電話を切った。

もちろんお世話になった方にはプレゼントしますし、著者割引というのもあるんですよ(私は流通通したいので使わないけど)。著者割引は、記憶が確かならば書店でバイトしていたときの社販と一緒。

それ以上に、サイン会を三回もやって、来てくれた方がほんとうに感じのいい人ばかりだと、余計に「あんな人に送ったら、読者に失礼だ」って思う。図書館で貸し出しの順番を待ってくれる人もいるし、古書を見つけて喜んでくれる人もいる。そのありがたさを、帳消しにしてしまうことだと思うのだ。幼稚な考えかもしれないが。

「ちょっと新聞とかに出たからっていい気になって」と言われることは百も承知だけれど、仕方ない。だって交流ないんだもん。

でも、なかには「蛇口をタダでくれ」なんて人もいるので(辞めた会社の製品をどーやって仕入れるんだよ!)、それよりはマシか。


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