Diary

お姉さんのバッグ

糸山のお姉さんから黒いバッグをいただいた。(H26 W27 D10)ある日の中身 
iBookのコンセント、ケーブル
CDウォークマン
単三電池二本
薬(10種21日分)
使い捨てカメラ
化粧ポーチ
手帳
原稿(30枚、40枚の二種類)
煙草(セブンスター二箱)
ペン3本
パスネット、バスカード、イオカード
ハンカチ
ティッシュ
財布
名刺入れ
携帯

これだけ入れて豚カバンにならないのは凄い。ジッパー付きポケットがあちこちにあって使いやすい。GFFというブランドで、思わずAGF(味の素ゼネラルフーズ)を思い浮かべてしまった私はリアルタイムバブル女失格である。(答:ブランドはフェレ)


蒲田に住んで、水道の水がまずくない。飲み屋に行ってもそのまま水道水をチェイサーで飲める。世田谷じゃ考えられないことだ。実家の水は泥というかナマズ臭い。とても飲めない。どっちも高架水槽は使わず直接管から来ているから条件は変わらない。水源が違うのかと思って両方の水道局に電話して根掘り葉掘り聞いてみた。しかし、どっちも朝霞浄水場メインにあとは美里などのブレンド、要は利根川の川下の水なのだ。どっちも不味いに決まってるはずなのになんでこんなに味が違うのかわからない。私の舌がいい加減なのか、明日500のペットボトルに水道水を詰めて持って帰って利き水をしてみよう。
【利き水の結果】
蒲田の水と世田谷の水をコップに入れて飲んでみた、母親にもつきあわせた。どっちがどっちと言わなくてもはっきりわかった。世田谷の水は泥臭くて苦い。不思議だ。


物が書ける店

結局ここに来た。美味しいコーヒーを飲んで心がほぐれるのを感じた。
地上には常に宇宙から細かい粒子かなにかが降り注いでいると何かで読んだ、非科学的だが物が書ける店というのは着想や会話が通常の5倍も10倍も降り注いでいる。誰のものだかどの物語かもわからない会話を書き留めながらあたしは初雪を見上げる気持ちになる。


ロフトは何をする人ぞ

俺の誕生日も忘れていたオンナは昨日も飲みすぎたらしい。散々御託を並べたあげく「帰ル」と呟きながら眠ってしまった。まだ夜9時じゃんよ、飲もうと思って楽しみにしてた俺は仕方ない、仕事だ。ソフトボーイズをかけて、前に書いた小説をいじる。やけにはかどる、これはこれでいいのか。一段落したらジントニックを飲もう。


さしおり

it’s only talk 完結。もういいだろうと思った。さしおり、というのは熊本弁で「とりあえず」という意味。しばらくしてもう一度だけ直しを入れるかもしれないけれど今はこれでいいや。長かった、書いていて面白かった。
はい、次いってみよー。(ドリフの大道具片づけの音楽が頭の中で鳴っている)


誕生日なので

寝坊した。揚物を食べた。近所の豆屋でコーヒーミルを注文した。昼寝した。少し頭が痛いけれど飲みに行く。
物の価値がわからない日というのはある。そういう日は書かないで寝ていた方がいい。天がくれた休日だと思った方がいい。客の来ない店をしのいでいくのと変わらない。


東京記念

大井競馬場に行ってきた。大森からは無料のバスが出ていた。なんていうか、くすんだ雰囲気の人が多くて、特に帰りはマイナスの空気が強く漂っていた。流行りのマイナスイオンにあたりたい奴は乗ってみることをおすすめする。ひどく疲れるよ。
博才がないのはしっていたが、ほんとに全くかすりもしなかった。キレイさっぱり一万円持っていかれた。いや、一応名目はあったのよ、次の小説で地方競馬のエピソードを入れたいと思っているから、いいわけがましいが。


KINKS&ANSWER

「『病気じゃない』と人に言われたらどう答えたもんですかね」医者に聞いてみた。
「躁とか鬱そのものが異常なのではなくて、程度の問題ですね。ふつうの人と違って状況や努力などでは変えることが出来ないから薬を飲んでいるわけです」簡潔にして明快、プロの答えだ。


いけない音楽

2個目の虫歯に着手する。俺様の口の中は虫歯のメッカというかチェルノブイリというかとにかくどうしようもない状態なのでこの際まとめて治療を続けることにする。歯医者では軽いクラシックがかかっているが、もしこれが浪曲や初期のクリムゾンだったらいやだな。いっそパンクならいさぎよく削られてやろうと思うだろうか。効かない麻酔に耐えながらスーパーで演歌がかかっていたら嫌だなとか役所でブルースがかかっているのも困るなとか職安でクレイジーキャッツはどうだろうかとか必死で考える。下らない男だがでもまだ痛えよ。
実家に帰ればおふくろがが「どこにいるのか定規、誰か定規を知らないか」と歌っている。「上海帰りのリル」である。俺が笑うと「私達の年代はみんなそうやって物を探すのよ」と言う。ほんまかいな。


トンネルに向かう汽車

夕べオトコが部屋に来て「おまえは病気じゃない」と言い出した。壁に貼ってある薬(薬歴の写真参照)を「あんなことをして病気だと思い込んでいる、だれしも病気だ」と言った。自分の部屋に何を貼ろうが知ったこっちゃないだろう。私はブチ切れて壁の薬を全部剥がして黙って投げ散らした。ここ最近は確かに調子がいい、だけど調子が悪いときでも外見からはわからない、「短いつきあいだしなんの知識もないくせにわかったようなことを言わないで欲しい」と私は言った。言いながら再発したらコイツとも終わりだなと思った。絶対とは言わないが躁鬱はかなりの確率でほぼ一生再発を繰り返す。調子のいい時だけの相手か。そんなことを言っても仕方ないから黙っているとふてくされるオンナが一番嫌いだとオトコは言った。私はトンネルの入り口にむかって走っている汽車なのだ。一つ抜けてもまた別のトンネルがある、そういう路線にいるのだから仕方がないだろう。トンネルの手前の駅で降りてもらうよ。
たまには痴話話。女同士の電話みたいな話。


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