Diary

いけない音楽

2個目の虫歯に着手する。俺様の口の中は虫歯のメッカというかチェルノブイリというかとにかくどうしようもない状態なのでこの際まとめて治療を続けることにする。歯医者では軽いクラシックがかかっているが、もしこれが浪曲や初期のクリムゾンだったらいやだな。いっそパンクならいさぎよく削られてやろうと思うだろうか。効かない麻酔に耐えながらスーパーで演歌がかかっていたら嫌だなとか役所でブルースがかかっているのも困るなとか職安でクレイジーキャッツはどうだろうかとか必死で考える。下らない男だがでもまだ痛えよ。
実家に帰ればおふくろがが「どこにいるのか定規、誰か定規を知らないか」と歌っている。「上海帰りのリル」である。俺が笑うと「私達の年代はみんなそうやって物を探すのよ」と言う。ほんまかいな。


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