Diary

松の廊下

洋風縁側で犬にかまっている最中、或は私がコーヒーや、夜なら酒を飲んでいるときに足元の畜生どもが余計なことをすることは、しょっちゅうある。いちいち怒っていたら身が持たない。そこで、ちょっと声色を変えて、
「松の廊下で、ご無体な〜」と言ってやる。
それでも聞かなかったら、
「茶右衛門殿、ここをどこだと心得る」
「お牛ちゃん、松の廊下ですぞ」
と言ってやる。
犬どもは、ふざけている人間が好きだから、もっと楽しいことがあるのかと思って、いらんことをやめる。
「ひかえおろう」「頭が高い(一度で座らなかったとき)」も別に熱心に教えたわけでもないのに、すぐに定着した。
今や、「座れ」と言うより「ひかえおろう」の方が打率が高いくらいだ。
だが、人前では恥ずかしいのでやりません。


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