Diary

母上さま、そう来ますか。

久しぶりに母に電話をした。
具合が悪くて休暇取れと言われたんだけど、その前に家のことでやるべきことが多くて面倒、と言うと、あっさり言われました。
「だから結婚しとけばよかったのよー」
しとけば、って後悔するほどの相手もおりませんでしたし、したいと思ったこともございませんよ。それに、ここまで来ちゃうともう無理。
って、説明をなんで躁病の娘がしなくちゃいないのか。
いやいやいや、そもそも結婚ってそんな、便利とかそういうことでするんですか、知りませんが。確かに父は家のことよくしてますが。
それに母上さま、私も商売柄、でたらめを書いたり架空の世界に出入りはしているが、
そんな、「バイクじゃなくて四駆にしとけばよかったのに」みたいに飛躍されちゃ、かないません。

それで思い出した、昔の母は私をフランス人と結婚させたがっていたのだ。別に候補者がいるわけでもなく理由は「フランスに行ったとき泊まる家があるから」。あの頃からぶっとんでいたのだ、母上さまは。

「作家の超然」について。悪いけどすぐ単行本になるから送るのは文芸誌じゃなくてそのときでいいかな、と言うと、
「あらまた過激なこと書いたのね」
いや、エッチなことは書いてないですから今回は。末裔もそうですが、一行もそんなの、ないですから! 書いてません!
「ばかもの」とは違うんです。
と、なんで力入ってるのか私は。
親に読まれたくない小説であることには違いないんだけれど。


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