Diary

うかつに食えない

昨日よりいくらかよくなりましたが、くたびれてます。
このあと、新潮社来宅。「下戸の超然」とその先の計画の打ち合わせ。その前に病院で手書きしていた原稿をパソコンにがーっと入れたかったんだけれど挫折した。

頭部右半分と耳と喉の痛みはなんとか我慢。患部はそれほど痛まない。つらいのは食べ物を口に入れて一口噛んだときの神経の反応。脳天を電ドリでもまれたような痛み。体が硬直し、涙が出そうになるが、数秒でおさまるしそのまま食べ続ければ痛みはやわらぐ。少しずつよくなると信じてます。

明日はいよいよ犬どもが帰ってきます。


痛いので怠けています。


仕事全開、犬はまだ

たくさんのメール、ありがとうございました! 嬉しかったです。

病棟では一番元気だったのですっかり錯覚していたが、家に戻ってくるとやはり術後の体調なのである。
ふとしたはずみに虫歯で物を噛んでしまったような痛みがあちこちの神経に響くし、思ったより動くのがきついし、ここまで回復すればもうケガみたいなもんでしょ、と思っていたが、意外にも手加減なしの日常生活は甘くない。
今日は夕方、群像と「末裔」打ち合わせ。新潮は明後日。文春も近々。
無茶をしたいのではなくて、小説からの要請に従って予定を入れた結果。

入院中の振り返り。
そもそも、精神病院に入院していたときに文章を書き始めたので、病院というのは仕事の出身地のようなものだった。ものを考える時間があって、行動や通信の制限があって、居場所があると仕事をしてしまう。結局手術の日と翌日の二日間しか休まず、あとはベッドで取り憑かれたように仕事をしていた。複数の小説の案ががんがん降ってきた。
PCは禁止だったがそれもよかったかもしれない。メモ帳にどんどん書いていった。三ヶ月分くらいのメモの量だった。

本は日高敏隆を2冊とドナルド・キーン、筒井康隆。あと2冊くらい持っていけばよかった。雑誌は日経サイエンスが長持ちして正解だった。
持参して役立ったものは、前あきシャツ(あちこちから管が出ていたため)、小さいバッグ、S字フック、古いiPodシャッフル。iPodは曲の7割方がXTCで、よくもまあこんだけ音源があったなあと笑えた。

やっぱり、犬は恋しかった。茶色と牛に会いたいと何度思ったことか。
犬のいない家はさびしい。しかしまだ散歩は痛い。日曜日に引き取りに行こうかと思っている。


本日、退院しました。

大動脈と大静脈の間に出来た5センチの神経の腫瘍(セミとか餃子とかゴボウ天とかそんな感じ)を全身麻酔で切除する手術をしました。
予想されていた大きな後遺症は出ずに済みました。まだ残っている痛みや声の出にくさなどは、時間をかければ回復していくとのこと。

治るかどうかわからない交感神経系の後遺症が一つ。顔の左半分は汗をかくけれど、右半分はかかない。
顔面をメルカトル図法の世界地図で表すとすると、日本から西はアジアもヨーロッパも雨、東は南北アメリカもグリーンランドもいつも晴れって感じです。今後どういう支障があるかはわかりません。
ともあれ、いいお医者さんに手術してもらえて良かった、本当に感謝してます。

入院中のその他のことについては明日以降また書きます。
いろいろご心配おかけしました。


また来週。

昨日のバーベキューで「体力をつけるため」という名目だったのに、はしゃいで暴飲暴食をした結果、朝からへろへろ。
午前中、犬を実家に預けに行った。帰りに近道しようとしたら道を間違えて山の中へ。なんだって入院当日に標高千メーターの峠道ぶっとばしてんだか。
帰ってきて二度目の風呂で身を清め、あとはきっちり戸締まりしてお迎えを待つのみ。
もう、しばらくご馳走も酒もタバコもドライブもいいです。
病院に着いたらひたすら寝ます。

今回の入院の件、たくさんの方にメールいただきました。どうもありがとうございました。
退院したら日記再開します。


人を招けば黄身二つ

病院に戻る(本格的に入院する)日が一日早くなった。影響を受けるのは冷蔵庫の食材と靴下のローテーション、 あとニコレットの在庫。
友人たちに送迎を調整してもらう。犬は最終日の午前中に里帰りできるように実家にお願いした。

パソコンは持ち込みできないそうです。(見もしないテレビはついてるのに)。入院前後、日記は休みます。
携帯もあまり電源入れられませんので、仕事関係は勘弁してください。

今日はお昼を食べてから友人が帰って、犬の散歩までぐうぐう眠った。
夜は、すき焼きの残りを丼でいただく。卵を割ったら双子だった。榛名神社の御利益かしら。


1時に起きて2時に寝て5時に起きたんで眠いっす。

昨日の夕方、手術の説明を受けに病院に行ってきました。
簡単な手術というわけではないんだけれど(6時間くらい)、本当にわかりやすく、しかも面白く説明して下さってますます髭先生への尊敬の念が高まりました。腕がいいから説得力もあるのだなあ、と、両親も納得しておりました。

今日から名目上入院です。と言っても、朝行って、連休中にはできない事務手続をして麻酔医の診察を受けて、即外泊します。
戻ってきて午後は友人が来群。榛名神社行って、果樹農家のカフェに行って、夜は上州牛ですき焼きの予定。


恐怖のゲラ見舞い

牛が膝にのっかって「わっはっは」みたいな顔していると、茶色が向こうからじーっと見ている。
「おいで」と言うと、嬉しそうにとことこやって来るのだがそこで姉妹喧嘩。
「何よお姉ちゃんずっと反抗期だったくせに」
「あんたはいつも甘えてるじゃない」
すごく照れながら甘えて、またすっと離れて見るのである、茶色は。
犬バカですみません。

「下戸の超然」に手をつけたけど、がーっとすすむというほどではない。
深夜「末裔」のゲラが来る。
一番怖れていた「手術の翌日担当者がゲラ持って病室に来る」パターンだけは避けられた。


閉店売り尽くしセール?

紅生姜なし、高菜漬けなし、ごまなし、鶏ガラスープなし、乾燥小エビなし、醤油残り少し、冷凍むき海老なし、細切りチーズなし、卵1個、肉なし、ベーコンなし、冷蔵庫の野菜生姜と長芋1/4のみ、豆腐一丁あり(これは犬の好物)、牛乳あり、ラーメン、うどん、焼きそば等生麺なし、タケノコ水煮少々、バター少々、サービスヤードのストックはジャガイモ、タマネギ、ニンニク、ネギ1本あり、精米済みの米なし、麦茶の麦ほとんどなし。

惑星直列並の見事な使い切りなので書いてみました。
これで明日入院するならばすばらしいが、残念ながら入院は来週。


「末裔」は昨日のc稿で入稿。ぎりぎり予選通過という感じ。
連休になると印刷所が止まるので、締切は早まるわ、ゲラがいつ出るのか不明だわで困ったもんです。

ぼやいてみましたが、連載のいいところは毎月区切りがくるところ。(その意味で書き下ろしはつらい)
今日は一旦「末裔」をリセットして全て忘れます。
ゴミ出し、散歩、洗濯を済ませたのでこれからゆっくり風呂。
あとは掃除をやりつつ、「下戸の超然」モードに移行します。
書けなかったら休めるんだけれど、なんだか書けそうな気もするので欲張ってみます。


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