Diary

仕事全開、犬はまだ

たくさんのメール、ありがとうございました! 嬉しかったです。

病棟では一番元気だったのですっかり錯覚していたが、家に戻ってくるとやはり術後の体調なのである。
ふとしたはずみに虫歯で物を噛んでしまったような痛みがあちこちの神経に響くし、思ったより動くのがきついし、ここまで回復すればもうケガみたいなもんでしょ、と思っていたが、意外にも手加減なしの日常生活は甘くない。
今日は夕方、群像と「末裔」打ち合わせ。新潮は明後日。文春も近々。
無茶をしたいのではなくて、小説からの要請に従って予定を入れた結果。

入院中の振り返り。
そもそも、精神病院に入院していたときに文章を書き始めたので、病院というのは仕事の出身地のようなものだった。ものを考える時間があって、行動や通信の制限があって、居場所があると仕事をしてしまう。結局手術の日と翌日の二日間しか休まず、あとはベッドで取り憑かれたように仕事をしていた。複数の小説の案ががんがん降ってきた。
PCは禁止だったがそれもよかったかもしれない。メモ帳にどんどん書いていった。三ヶ月分くらいのメモの量だった。

本は日高敏隆を2冊とドナルド・キーン、筒井康隆。あと2冊くらい持っていけばよかった。雑誌は日経サイエンスが長持ちして正解だった。
持参して役立ったものは、前あきシャツ(あちこちから管が出ていたため)、小さいバッグ、S字フック、古いiPodシャッフル。iPodは曲の7割方がXTCで、よくもまあこんだけ音源があったなあと笑えた。

やっぱり、犬は恋しかった。茶色と牛に会いたいと何度思ったことか。
犬のいない家はさびしい。しかしまだ散歩は痛い。日曜日に引き取りに行こうかと思っている。


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