2005/8/18 木曜日
BMW320iで東京に戻る。クーペ・フィアットと比較して言えば、まず「なんだこの運転しやすさは、大人をナメてはイカン!」ということになる。車両感覚が異常なほどつかみやすいし、安定性もある。しかし同時に「なんだこの地味な室内は、なんだこのダサい音は、なんだこの変速ショックは」ということにもなる。それに左足が退屈だ。(代車で文句言うなって)
都内の渋滞にオートマのクリープは助かるけれど、群馬に行けばそんなもの糞の役にも立たないのである。今でもBMWにブランド感なんてあるのか知らないが安心感は否めない、けれどクーペには楽しさといかつさがあるじゃないか。
夕べは寝ようとしているところに「エソラ(小説現代別冊)」の小説の案が浮かんでしまい、四時間弱しか寝ていない。
東京の家に帰ってくる時間に合わせて「へたれ」の単行本ゲラが来る。今日はこれを百回くらい読み直して(嘘です)明日、他の収録作と一緒に戻してしまう。結構ハードだけれど、軽躁っぽくがんばるのだ。
2005/8/17 水曜日
昨日は軽躁気味で焦ったが、今日は鬱。しかし振り巾は小さくなってきているような気がする。とてつもなく重い鬱ではない。ただ長く悲しい感じがこみあげる。嬉しいことがあっても素直に喜べず、ぼーっとしている。明日帰ると忙しい。
2005/8/16 火曜日
私の躁鬱混合状態のことを「スタグフレーション?」と言った人がいて、よくわかんないけどうまい、と思った。
気分は楽しくないのにやけに焦燥が強くて、烏川まで行ってしゃにむに自転車を漕いだ。帰りはなんだか顔が青くなってくるような感じだった。
みなさんにご心配かけてすみません、ちょっと長いですがきっともうすぐ治ります。今日は万年床をあげました。
2005/8/15 月曜日
結局カレーは作った。切ってはぶっ倒れ、炒めてはぶっ倒れ、煮込んではぶっ倒れしながら完成したけど、肝心の食欲があまりない。
ひどい焦燥は納まったが、悲しくて悲しくて何もする気になれない。眩暈がする。
動けなくても締切は締切なのだ。小すばに「ダーティ・ワーク(1)worried about you」送付。次の締切は19日の角川単行本。
2005/8/14 日曜日
こっちで激しく自炊をするようになって、蒲田のヨーカドーで買った500円のフッ素加工フライパンが盛大に焦げ付くようになった。またフッ素は嫌だなと思ったんだけれど、どうして高いフライパンってあんなに重いんだろう。あれじゃあオムレツや野菜炒めをひっくり返せない。私は28センチを愛用しているんだけれど、これがまた品揃えが薄い。それで結局ドイツ製のフッ素加工(なんかもっともらしい名前がついている)のフライパンを買った。数日前、気分が良かった頃の話。
まだ使っていない。今日、カレーを作るときに使ってみようと思ったけれど体調がものすごく悪くてカレーなんてとても無理だ。
2005/8/13 土曜日
今日は榛名が見える。外は涼しい。
ちょっと前まで元気だったのに、今日はとてもつらい。15日締切の原稿が読めない。ご飯が食べられない。音楽さえ聴けない。
こんなんで馬に乗れるのだろうか。やめようか。どうしようか。
だめだった。行って着替えて靴まではいたところでもう無理だと思った。キャンセルして、スーパーに寄って帰った。
2005/8/12 金曜日
昨夜、東京の車の整備工場の社長が救援に来てくれた。ダイナモがすっかりダメになっていて、バッテリーをたくさん持って替えながら東京まで乗っていってくれるという。本当にありがたい。
しかし、代車にびびった。前にウチに乗ってきたマーチかと思っていたらBMW320iだった。メルセデスならあるけれどBMWを運転するのは初めて。これで一転、ドイツ車信者になってしまったらどうしよう。どこか遠いところに行ってしまおうかしらと思ったら今日は雨。
どのみち鬱の治り目で死ぬほど落ち込んでるし。仕事しよう。
2005/8/11 木曜日
「春は自転車に乗って」っていうのも前に書いたような。
体調がよくなったとはいえ、炎天下を歩き回ったり買い物に行くのはしんどいので自転車を買った。自転車にこだわるつもりはなかったのに、自転車屋のオヤジがこれまで自分で乗っていたという、ミヤタの古いやつに惚れてしまった。安かった。
自転車ってこんなに軽くて気持ちよかったのか、と思う。風があたる。街の音に耳を澄ます。あちこち寄る。カゴはないからリュックで代用する。東京みたいに人や車がごちゃごちゃいないのがいい。
でも冬の群馬は風が強くて自転車、すすみません。誇張でなくほんとに。
2005/8/10 水曜日
起きていられる時間が増えた。久しぶりに、意欲というものを感じた。「あと一歩、あと一歩でございます」と心の虫が選挙戦最終日のように叫んでいる気がする。
午後、小説すばるグラビア撮影。「故障車と病人」というしけた取り合わせで来月の巻頭を飾ります。
車は東京の整備工場の社長があさって取りに来てくれる。その上自分の車を代車として置いていってくれる。「オートマって運転できたよね?」と聞かれてちょっと笑った。大丈夫っす。
2005/8/9 火曜日
アナフラニールが効いてきて、鬱っぽい気分はとれてきた。先の仕事のことや、楽しみなことなど、漠然とだけれど考えられるようになった。けれど体は依然頑固な疲労のため、立てば眩暈がするし20分と座っていられない、寝ていてもだるいのだ。集中力もなくて、原稿を直そうとしても数ページで意識が濁ってくる。「いいから寝てなさい」ってことなんだろうけれど、来週は小説と単行本ゲラの締切。そろそろ、あんまりよろしくない。ほんのちょっとずつ、やろう。