Diary

今週も変な授業

今日の法政の講義は大学図書館に集合、文庫の棚でまず私がnという任意の本を決め、続いて学生が(n+30番目の本)(n+30+30番目の本)(n+30+30+30番目の本)……と、全員抜き取って冒頭と文末をコピーして資料とした。

悲しいかな数式は忘れた。母集団がこれでいーのかとか、そもそも何冊選ぶって前提違うよとか、計算した上で(30)なのに最初から決めるなよとか、nってアンタの直感だろうとか、そういった点では全くのいんちきなんだけど、やり方としては「多段抽出法」の真似ごとです。文学部には関係ないし、意味のあるやり方かどうかは甚だ怪しいんだけど、結果としてはそれなりの実感を伴って「個人の目的や好みと関係ない小説の資料」が全員の手元に揃った。

教室に戻ってから資料を参考にして「小説における文体、人称とは何か」ということについて、私も含めて全員で自由な意見を出し合った。資料の意外性もあったし、率直な意見や疑問がどんどん出て来るようになってきたと思う。成果を狙ってない会話のなかにアイディアや発見が含まれていて、私も最初の「記者会見方式インタビュー」よりはるかに踏み込んだ話ができた。13人という少人数だから、いろいろ変わったことができて面白い。

 

帰って来たら犬どもはすっかり乾いて機嫌良く、シッポはぐるぐる回すわ、口は耳まで裂けそうだわ、べろは横に出ちゃうわ、庭中走って追いかけっこはするわで、ちょっとほっとした。


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