Diary

確かにここにいた

いやー驚いた。
ゲラ以外の仕事なんて全くするつもりなかったのに、インター直行じゃ芸がないと無意味に市内をうろうろ走っていたら、
「うわ、昔アイツこの辺に住んでたんだ」
ってことがわかった。新潮の新しい小説の主人公のことだ。
そして、仕事だのその時代のほかのことだのが一瞬にして理解できてしまった。
もちろんまだ、全体の構造はわからない。一部分が鮮明に見えただけ。
そこからは、一目散に高速を目指して最初のパーキングでメモをとりまくり、その喜びと勢いを伝えようと編集者に電話。朝10時だからいいだろう……と思ったが、完全に寝起きの声でちょっとトーンダウン。

新潟はとにかく暑くてびっくりだった。もうちょっと涼しくなったら、また行こう。今度はアイツの住んでいたあたりを、もっと歩きたい。
関越トンネルを抜けてほっとして、谷川岳PAでおいしい水を汲んだ。だんだん山から下りて来ると、夕立を約束する見事な積乱雲が出ていて嬉しくなった。
帰宅して、犬どもは喜んだが、ピーピーキャンキャンは言わず、落ち着いていた。やっぱりプロの手にかかると違う。


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