Diary

bof

フランス人に「サヴァ(元気)?」と聞かれた時の答えで「ボフ」と言うのがある。全然、だめだね、ぱっとしねえな、そういう意味だけれど今の俺様の状態がまさしくそれ。「ボフ」という濁音と空気の抜ける音の組み合わせがぴったりだ。弱ってる、消耗している。書きたい気持ちはあるけれど、頭が働かない。
ひょっとして俺様、プレッシャーに負けてるとか? うわ、なんか小せえぞ。そう気づいたら急にばかばかしくなった。楽になった。14日までまだ2週間ある。もう審査にかかってる小説のことなんか考えても仕方ない、誰にも結果なんてわからない。
2週間もあれば、結構書けるはずだぜ。新しいものを、断片でも繰り出していかなきゃ。予定は決まってるんだ、4月に材料を揃えて、5月に小説にして、6月に仕上げと推敲をして月末の文學界新人賞に出すんだ。文學界の編集長は「受賞後第一作となるかもしれませんよ」と言ったが、俺はもう、落ちたつもりで次のスタートを切っている。もう、走り出しているんだ。


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