Diary

編み物

予祝儀礼さんの日記に編み物のことが書いてあった。友達でも洋裁や編み物で素人離れした腕前の人がいる。あれはやっぱり才能だと思う。せっかくカラダが変なサイズで、ユザワヤが近所にあるのに勿体ない。私は救いがたいほど不器用な女なのでマフラーなら縦より横が長いうねうね物体を作った時点で捨ててしまうし、スカートを作ろうにもまっすぐ生地を切れないので縫い代がなくなってしまったりする。
昔、よくお見舞いに行っていたとき、季節がちょうど冬で、ああ、編み物でもできれば、病人が寝たりご飯を食べたりしているときにもっとさりげなくその場にいられるのになあ、と思った。あとは、毛糸を一杯持って船に乗って何日も旅したいと思ったこともある。下船するときに新しい海のセーターを着るのだ。
手仕事ができない私は文字で世界を編んでいく。


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