Diary

18の並行世界

新潮の掌編(短編より短い、20枚以下のもの)は、5月号(4月売り)の「始発まで」から始めて、今日書いていたのが「今は限り」。多少時間がかかっても掌編小説集を作ろうと思っている。
私は、掌編小説集でやりたいことがあります。編集者にはぶっとんでると言われましたが出来ると思います。
全部で18編(なんとなくそのくらい)で本にするんじゃないかと思っています。登場人物は重複するけど連作ではないです。なぜなら矛盾を前提としているから。18編の掌編は「正しい一つの世界」には属さない。18のパラレルワールドがある、と考えてください。ある作品では死んでしまったひとが別の作品では生きていたりするし、仕事や家族構成や特徴も、属する各々の世界によって異なるかもしれない。でも妙な「本質感」だけはある。
って書いて意味わかりますかね? 
そんな小説を並べた掌編小説集は、いわば整合性を最初から壊してあるのだから、ひとつひとつは読みにくくないのにまとめて読むと厄介だと思います。連作だったら読みやすいし、スッキリしますが、でもやりません。
もちろんクオリティだけはどんだけ原稿料が安くても絶対に落としません。
  
文學界「離陸」が終わってから、新潮では「薄情」という連載小説もやります。掌編と連載同時にやります。「薄情」は形式的にはよくある感じです。内容はまともじゃないと思いますが。


TOP