Diary

朝豪雨、昼晴れて気温上昇、夕方雷雨。裏の畑の山はそりゃあいい感じになっていたのでしょう。

一瞬の出来事でした。わたくしは夢中で小説を書いておりました。トラクターが来たのにも気がつきませんでした。台所と寝室の窓が開いてました。トラクターは山になった「オーガニックの素」を崩して地面に鋤きこんでいきます。これから飼料用のトウモロコシを栽培するのです。

それにしてもにおいって秒速何キロくらいで伝わるんだすごい早いぞ。「ぐぼっ」と言ったときにはもはや手遅れ。わたくしは、今鼻にティッシュを詰め、過激派のようにタオルで覆面をしています。今から町に逃げようかと迷いましたが、牛舎を濃縮したにおいの寝室に帰ってきて苦しみなおすよりも、ここはひとつ耐えて、南の窓のみを全開にして換気しつつ慣れる道を選びました。年に一度、二日くらいのこととはいえ今年は条件が揃ってしまった。お客様どころか百年の恋だって親子の縁だって切られるわ。

小説でこのあと何を書こうとしていたか、そんなことはとっくに忘れました。


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