2004/4/3 土曜日
謎の現金書留が来た。本名宛で来てるが、ここの住所は仕事以外殆ど教えていないから不気味だ。人に金を貸した覚えなんかない。入っているのも大金ではない。差出人にも住所にも心当たりがない。とりあえず留守電に問い合わせを入れて電話待ち。
ミステリアスな気分を味わうこと小一時間、「あなた新聞の契約したんでしょう」と高飛車な女の電話が来る。してないよ。冗談じゃない、勧誘は全部断ってるし、3月で契約終了して集金も済ませた、と言うと「旦那じゃないとわかんない」と逆ギレ。しかし最近の勧誘員は現金書留送ってくるのか? 後々なんかあると不安なので交番へ。あちこちへねちねちと電話してもらって解決。
名古屋の頃「PB前」という信号が謎で、聞くとポリボックスだがや、と平然と言われて驚いたのだが、今日のお巡りさんも内線電話でPBと言っていた。業界用語だったのね。
夕方、久しぶりに実家に顔を出す。
2004/4/2 金曜日
なかなか物語が降りてこない。苦しいので原稿から逃げるために掃除などする。明日はロケーション変えてみるか。
プロ野球開幕。ウチにはいつのまにか新しいテレビがきているのである。いやあ、いい試合でした。
2004/4/1 木曜日
基本的に4月は群像メインで行く。
延期延期で全然書かないので遂に編集長からお達しがあった。いつ出来るのかは判らないが、不思議なことに金がなくなるまでには出来てしまうのだ。今だって殆ど金はない、連載がなかったら首くくるとこだ。でも首の皮一枚、自転車操業でもなんとかなるのだ。「スモールトーク」「勤労感謝の日」と続いた後で、今回は違った雰囲気の作品になると思う。
日程は未定だがまた取材に行く。今回は車で行く必要がある。群像の担当者がうちの車を運転できるのかどうか不明だが、ダメでも別に困らない。
2004/3/31 水曜日
公共料金を払うとキレイな身体になったような気がする。ほんとになればいいのにね。ついでに財布もスリムになる。こっちは確実に。
余ったお酒があったので珍しく一人で飲む。すぐ酔う。
2004/3/30 火曜日
今の私はどのくらい「絲山」で、どのくらい本名なんだろう。普段一人でいる時でも、殆どの時間はPCの前にいるから「絲山」だ。人に会うのは圧倒的に仕事が多いし、近所の人にも面倒なので絲山で通している。郵便や宅急便も殆どが絲山で来る。しかし本名と絲山がどう違うのかも判らない。「絲山」が書くことしか考えてないのは知っているが、性格とかは変わらないだろう。病院、公共料金、洗濯、風呂、なんだか本名でやってることって可哀想だなあ。でも野球さえ始まれば。
NAVIに第三話・第二稿送付。やっとこれで一ヶ月分の貯金ができた。
2004/3/29 月曜日
早朝よりNAVI第四話試乗。掲載は始まったばかりだけれど、こちらはもはや後半なのである。しかし連載って難しい。書けるんでしょうか、いや書きます、書くんだけれど。第四話で出てくる音楽ばかり聴いて唸る夕刻。
いつもは試乗の日は徹夜同然で仕事をやるけど、今日は早起きだったからエンシュア飲んで寝ます。
2004/3/28 日曜日
煙草の吸いすぎで激しく咳込むんだけれど、最近それがキモチヨクなってきてしまった。ひゅーひゅー吸い込んで思いきり咳込む、じたばた苦しみながら咳込む。その後の「すっきり」がたまらない。
「勤労感謝の日」の最後の直し。もう本当に細かいとこ。著者校はこれで終わり。あとは明日の原稿の下準備。さすがに何もなしじゃ行かれない。
2004/3/27 土曜日
文學界担当者と「勤労感謝の日」最終チェック。短いものだが、丁寧に最後まで見てもらえるのはありがたい。帰って来てゲラを読み直すとまだ数点良くないところがあって、夜、電話で直しをお願いする。
2004/3/26 金曜日
居候とお買い物に行く。ほんとは余裕ないんだけど、連載も始まったことだし、いいよね。痩せてしまって着るものが全然ないのだ。
私にとって、一番買い物したくなる街は上野だ。なぜかわからないけど昔からそう。ガキの頃は中田商店のお世話になったし、埼玉時代も電車で来ていた。バッグとか靴とかどんどん欲しくなっちゃうんだよね。でかい女が服を買える店というと新宿伊勢丹が圧倒的に有名だが、上野の丸井も結構がんばってます。
2004/3/25 木曜日
居候再訪。勝手に雑誌とか読んで勝手に仕事して、たまに喋って、気をつかわないで一緒にいるのはいい。美味しい酒を飲み、美味しいジャスミン茶を飲む。この殺伐とした部屋の空気がやわらぐ。